チュートリアル 自律型UHF帯RFID固定式リーダライタ FRU/MRUシリーズ トリガモード設定

 自律動作可能なUHF帯リーダライタであるFRU/MRUシリーズをどんな設定をすれば、どんな動きをするのか、ご紹介させて頂きます。

Youtubeのこちらの動画もご参照ください。⇒【Tutorial MRUシリーズpart2 はじめてのトリガモード

対象機種

・FRU-4025Plus/FRU-4100Plusシリーズ 

・MRU-F5025/F5100シリーズ、MRU-F7025/F7100シリーズ

動作モード

動作モードは大きく「自律(オート)モード」、「マニュアルモード」があり、自律(オート)モードでは、データ送信先や、電波出力など設定を行えば、パソコン等上位からのコマンド制御をしなくても、リーダライタ自身で検知を行ってデータがホストに送信されます。

自律(オート)モード連続モード本体起動後、すぐに検知を開始し、データを上位に送信します。
トリガモードデジタル入力の操作により検知を行い、データを上位に送信します。
イベントモード本体起動後、自動的に検知をはじめアンテナ圏内のICタグの出入りのイベントによってデータを上位に送信します。
PLCモード読取トリガ(PLCのデータレジスタ)の変化、またはデジタル入力の変化をトリガとして検知を行い、データをPLCに書き込みます。
マニュアルモード自律動作ではなく、上位からのコマンド制御で読み取りや書き込みを行います。

トリガモードでの設定

今回は、例として「トリガモード」での動作の設定を行います。

必要な機材

※FRUシリーズは、トリガのためにデジタル入力にスイッチやセンサーなどのハードウエア機器を接続して動作させることが必要になります。 MRUシリーズの場合は、実際のハードウエア機器がなくとも、ソフトトリガーや本体ファンクションキーで代替できます。

今回の設定 IPアドレスなど

  • パソコン(上位ホスト): 192.168.209.100
  • リーダライタ:192.168.209.10
  • アンテナ: ant0 に接続
  • センサー・スイッチ等: DIN0 に接続(※MRUシリーズの場合、ソフトトリガーや本体ファンクションキーで代替可能)

リーダライタ側の設定

設定ページ項目内容
送信先設定プロトコルSocket
IPアドレス/ホスト名192.168.209.100
トリガモード設定入力ポート番号におけるアンテナ設定Antenna0 : 使用する
トリガ条件:OFFからON
読取動作読取モード:外部トリガモード
読取開始までのディレイ時間:0
タイムアウト時間:3000
重複チェック:有効にしない
データ送信タイミング:読み取り終了時に送信する

※送信先設定やトリガモード設定は上記が初期値です。

パソコン側の設定

 mrurecv(frurecv)を使用して、リーダライタからデータを受信 

 ※frurecvは当社からダウンロード配布しているデータ受信確認用ソフトウエアです。

設定の準備

  • パソコンのIPアドレスを 192.168.209.100 に変更。
  • リーダライタにアンテナを接続し(ANT0に接続してください)、LANケーブルでパソコンと接続して、電源をいれてください。
※MRU-F7xxxシリーズは別売のUSB無線LANドングルを追加することで無線LANに対応できますが、まず先に有線LANで接続して、無線LAN関係の設定を行うことが必要です。

設定

パソコンのブラウザからリーダライタのIP(初期値:192.168.209.10)を指定してアクセスします。ブラウザのアドレス欄に、”http://192.168.209.10” と入力してください。

ID,パスワードが求められますので入力してください。工場出荷時初期のID,パスワードは取扱説明書をご参照ください。

WEB設定画面TOP

[設定変更]をクリックしてメニューをだして、[連続モード]の[送信先設定]をクリック。

以下の設定を行って、ページ下部の[変更する]をクリック ※出荷時の初期値が以下の設定です。

設定ページ項目内容
送信先設定プロトコルSocket
IPアドレス/ホスト名192.168.209.100

[設定変更]をクリックしてメニューをだして、[トリガモード]の[トリガモード設定]をクリック

以下の設定をおこなって、ページ下部の[変更する]をクリック ※出荷時の初期値がすでに以下の設定です。

設定ページ項目内容
トリガモード設定入力ポート番号におけるアンテナ設定Antenna0 : 使用する
トリガ条件:OFFからON
読取動作読取モード:外部トリガモード
読取開始までのディレイ時間:0
タイムアウト時間:3000
重複チェック:有効にしない
データ送信タイミング:読み取り終了時に送信する

TOPページに戻り、[トリガモードに変更]をクリックして動作モードを変更

以上で、リーダライタは、トリガモードで動作しますので、このときに、DIN0へのトリガ入力でICタグの検知を行い、上位への検知したデータ送信を実行します。

パソコン側の操作

パソコンで「mrurecv(frurecv)」を起動します。[Server]-[Start]をクリックし、受信を開始します。

※初めての場合、ファイアウォールが接続可否を聞いてくることがありますので許可してください。

Startをクリックして受信をした後、トリガ入力で、リーダライタが検知を行います。センサーやスイッチ等ハードウエア機器でのデジタル入力をいれてみてください。

※MRUシリーズの場合、以下の方法も可能です(読取モードが、タイムアウトモード動作となり、指定した3秒間検知を実行します)

  • MRUリーダライタ本体の「F1キー」を押すことでトリガとして動作します。
  • mrurecvからは、ソフトトリガーを送信でき、ハードウエア機器の代替ができます。

トリガをいれることで、リーダライタでICタグの検知が開始され、ICタグを検知すれば、そのデータが受信され、mrurecv(frurecv)の画面に表示されます。

まとめ

ごく簡単に「トリガモード」で動作させてみる設定をご説明しました。

本物のセンサーやスイッチがあれば、それを使って実験してみてください。なくともMRUシリーズであればソフトトリガーで検知をおこないます。

データがあがってこない場合は、LANケーブル、アンテナケーブルの接続をご確認ください。ICタグを検知したら本体のRSSI LEDが点灯しますが、点灯しているのに、パソコン側のmrurecv(frurecv)にデータが来ない場合はファイアウォールで止められているか、ポート番号が合っていない可能性がありますので、ご確認ください。

データが上がってくるのが遅いと感じられるようでしたら、「データ送信タイミング」を「タグを検知するごとに送信する」とするか、あるいは、トリガをいれる時間を短くする、「タイムアウト時間」を短くするといった設定を行ってみてください。

細かい設定としては、トリガモード-[読取動作]で設定した「外部同期モード」ではセンサーによるトリガーが入力されている間、検知をつづけます。「タイムアウトモード」では、指定時間、検知を行います。[読み取り開始までのディレイ時間] を指定してやれば同期がはいってから指定時間遅れて読み取りを開始します。

センサー活用で、常時、検知を行わずに必要な時だけ読ませることで、読みたくないものをうっかり読んでしまう可能性を下げることができます。また、複数リーダライタを同時に近くで使用する場合の電波干渉の問題も減らせます。センサーやスイッチなども活用しながら、有効なICタグ・リーダライタシステムの運用を進めていただければと思います。

自律駆動型固定式UHF帯RFIDリーダライタMRU-F7100JP

上位システム開発負担を軽減!

・マニュアルモードと、4つの自律モード搭載
・自律モードでは制御パソコン不要! 電源ONで自動的にICタグを読み取って上位にデータを送信
・各種設定はブラウザから簡単設定 
・PLCリンク機能搭載。ラダーなしでメモリにICタグデータが上がります

 
 製品の詳細、ご相談は、当社営業担当までお気軽にお問合せください。

固定式リーダライタ MRU-F7100JP
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