画像認識とは

画像認識(image recognition)とは、画像から特徴を抽出し、対象物を識別するパターン認識技術の一つです。具体的には、画像に映っている物体の状態をコンピュータに識別させ、認証や検査に用いることです。2次元コードの読取はもとより、人の顔から個人を認識する「顔認識(顔認証)」や数字や文字を識別する「文字認識(OCR)」も画像認識の一種です。生体認証(バイオメトリクス)にも技術的には大きな意味での画像認識を活用したものが多くあります。

AIビジョンシステム「Vis-AI(ビズアイ)」シリーズ

非エンジニアにも簡単に使えるVisAI共通アプリケーションを搭載。
必要なインターフェース、処理能力、耐久性など用途に応じた選択肢。

VisAI-Mobile【MoMaVi(モマビ)】

スマホを利用し、最もシンプル・手軽に導入可能。読取距離の調整がほぼ不要で広画角での検査が可能

VisAI-Edge

産業用途のインターフェースを標準装備したエッジAI機器。Cマウント採用。外付けカメラも利用可。

VisAI-Win

より負荷のかかる処理や、他のアプリケーションとの連携面で有利。

低コスト/柔軟な機器構成

VisAI共通アプリケーションを搭載。用途に応じて、様々なプラットフォーム/機器構成に対応。検査内容や環境に応じて、設置・設定の最適化もサポート。

画像検査(ルールベース/ディープラーニング)
/バーコード/OCRに対応

基本機能として複数の検査手法を搭載しており、お客様のニーズに応じて様々な検査に対応可能です。従来のルールベースでの検査に加え、ディープラーニングを用いたAI比較検査に対応しています。また、バーコードやOCRの読み取りも同時に行えます。

導入しやすいサブスクリプションプランもご用意。

VisAI(ビズアイ)でできること

製品や部品の形状検査

部品の取り付けや組み合わせが正しくされているかなど、製品や部品の良品・不良品を判別。

個数検査

大量の製品や部材の員数を迅速かつ正確に検査可能。色や形ごとにカウントすることも可能。

並び順検査(形状/色判別)

詰め合わせの正誤判定など、色や形を元に必要な製品が正しく並んでいるかを判定。

位置(座標)検知

対象の位置を検出して座標を出力することができます。プリント基板の位置補正の設定を半自動化。

バーコード読取(多数一括も可)

製品や部品などに貼付されたラベルや銘板、直接印字・刻印された複数のバーコードを一括で読み取り照合。

OCR(文字読取)(多数一括も可)

複数の文字列を一括で読取り可能。指定された範囲にある必要な文字情報だけを自動で高速読み取りも可能。

画像/OCR/
バーコード複合

OCR読取りやコード読取りとパターンマッチング組み合わせて、全体を複合的に検査することも可能。

外部機器との通信(アラート送信)

読みとったデータや検査結果を上位に送信したり、変化に応じてアラートを発信するなど外部機器との通信が可能。

よくある質問

Q1.対応できる検査・認識は?

有無/形状・向き/並び順/数量カウント/色判別/パターンマッチ、さらにバーコード・2Dコード一括読取、OCR一括読取、画像+OCR+バーコードの複合判定までワンパッケージで実現できます。

Q2.AIモデルの自社トレーニングは可能?

はい。標準モデルはAIモデルがプリインストール済みですが、GUIツール「VisAI-Training(近日リリース)」で自社データを追加学習できます。プログラム知識は不要で、お客様がモデル更新可能です。

Q3.GUI設定は本当に簡単?

検査設定は〈①撮影→②ROI(検査領域)ドラッグ→③検査方法の選択&しきい値設定〉の3ステップ。複数の検査条件は「シナリオ」として保存し、ワンタッチで切替可能です。

Q4.サブスクリプションと買切り、どちらがありますか?

年間サブスクと永久ライセンスを両方ご用意。PoC向け短期ライセンスもございます。

Q5.上位システム連携方法は?

有線/無線LAN、USB、Bluetooth、RS-232C、DIO(OK/NG/TRG/LIGHT)。CSV、REST API、コマンド制御、HID擬似キーボードなど用途に合わせて選べます。

Q6.導入までの一般的な流れは?

①現場ヒアリング→②MoMaViでPoC→③EdgeまたはWin版で本導入→④運用チューニング。ワーク貸出・現場テストも承ります。

Q7.タクトタイムや処理速度は?

VisAI-Edgeの場合、画像取得~判定で0.2–0.5 秒(12 MP撮像時の参考値)。処理条件により変動します。

Q8.データ保存とセキュリティは?

OK/NG画像や読取文字列を端末ローカル、共有フォルダ、FTP、Sambaへ自動保存可能。Edge/スマホとも暗号化ストレージ対応端末での運用実績があります。

Q9.OCR機能の読み取り可能言語・フォントは?

日本語、英数字、7 セグ、ゴシック/明朝系フォント、工業用ドットフォントなど。特殊フォントや手書き風文字は要事前評価。

Q10.ライティング機器は制御できますか?

VisAI-Edge筐体の外部照明ポートから定電流制御が可能。ストロボ点灯にも対応します。

Q11.現場環境(温度・振動)の対応範囲は?

VisAI-Edge筐体 : 0–40 °C/10–55 Hz 1.5 mm XYZ各1 h。さらに高い耐環境が必要な場合は筐体カスタムをご提案します。

Q12.サポート体制は?

国内3拠点+リモートでの設定支援が可能。年間保守契約で無償バージョンアップ、代替機先出しサービスも選択できます。

技術トレンド情報

製造・物流DXを推進

製造・物流DXを加速する「VisAI」画像検査 & RFID活用

2025年2月号  製造・物流業界では、多品種少量生産や人手不足の影響で、生産管理や在庫管理の煩雑化が進み、対応に苦慮している現場が増えており、課題解決に向けたDX推進の取り組みが盛んです。当社では、画像検査やRFIDなどの自動認識技術を駆使し、製造ラインから物流工程までの効率化・品質向上をサポートしてきました。今号では、当社のAI画像検査ソリューション「VisAI」やRFIDソリューションの事例や効果を順を追ってご紹介します。 なぜ製造・物流DXが求められるのか  品種の多

紙帳票の自動OCR処理をシンプル手軽なパッケージで実現。

2025年1月号  DXが求められる昨今ですが、多くの企業で様々な理由から紙での業務運用が続いています。「入力ミスが無くならない」「担当者の工数がかさむ」「改善したいが既存システムを大幅に変えるのは難しい」――今号では、このような課題の解決策として手軽さと導入コストに優れた当社製OCRシステムパッケージ「MC Lens Server」についてご紹介します。 なぜ今「手軽な帳票OCRシステム」が注目されているのか 人手による入力の負担 人手不足が叫ばれる昨今、紙帳票の内容を手作

第26回自動認識総合展出展レポート(AI画像検査&RFID所在/通過管理)

2024年9月11日(水)~13日(金)までの3日間、東京ビッグサイトにて開催された『第26回自動認識総合展』の企業ブースに出展いたしました。製造DX/物流DXをテーマにしたブース展示で、新しいビジョンシステムや、工場・倉庫などの施設内で物品の所在を管理するRFID所在管理システムのデモ展示を行いました。