X線の単位

管電圧(V)X線源内部の電子ビームの加速電圧の値。この値が高い程、試料に対するX線の透過力が高くなるとともに、X線透視像が明るくなります。 一方、管電圧を低くして透視すると、軽元素の試料に対してはコントラストが改善することが多い。
管電流(A)フィラメントから発する電子ビームの電流値。X線の量を意味し、通常はこの値が大きいほど、X線透視画像が明るくなります。またX線画像固有のザラツキが改善することが多い。
シーベルト(SV)生体の被曝による生物学的影響の大きさ。(線量当量)を表すSI単位。Sv/hは、1時間あたりの生体への被曝の大きさの単位。日本の法令上は「線量当量率」としてでSv/hで定義されています。
FOD(Focus to Object Distance)X線焦点から試料までの距離
FID (Focus to Image Distance)X線焦点からX線検出器までの距離
拡大倍率(幾何倍率)X線源のX線焦点(点光源)から発したX線は、試料を透過してX線検出器の入力面に拡大投影されます。 幾何倍率Mは、試料の大きさに対するX線検出器入力面上の投影像の大きさの比であり、M=FID/FODで幾何学倍率が計算できます。 X線焦点~X線検出器間の距離が一定のときはX線焦点に試料を近づけるほど、幾何倍率は大きくなります。
拡大倍率(総合倍率)総合倍率M0は、試料に対するモニタ上の画像の拡大倍率であり、X線検出器の入力画像の大きさに対するモニタ画像の大きさの拡大倍率をM1とすると、M0=M×M1となります。