お客様のニーズに合わせてカスタムでご提案
お客様のニーズに合わせて最適なX線源、検出器の組み合わせで、それぞれの画像処理を組み込んだ検査機械をカスタマイズいたします。
検出器



検査対象物と検査項目
検査対象物 | 検査項目 |
---|---|
円筒形電池 | 巻きズレ・タブ曲がり・位置 |
積層( ポリマー) 電池 | 積層ズレ・異物 |
アルミ電解コンデンサ | 巻きズレ・電極偏向/ 傾き・タブ挿入 |
IC パッケージ | Au /Cu ワイヤー近接 |
基板 | 部品位置ズレ・はんだボイド |
ウエハー | バンプ内ボイド |
温度センサー | 保護管~素子までの間隔検査 |
よくある質問
X線自動検査装置関連で、お客様からよく寄せられるお問い合わせを「Q&A」形式でご覧いただけます。
適用範囲と導入前検討
X線検査では、製品や構造物の内部にある欠陥や異物、構造の異常を非破壊で可視化できます。医療現場で使われるレントゲンと同様の原理を応用し、検査対象の中身を透かして確認する「透視検査」を行う技術です。具体的には以下のような検査が可能です。
- 異物混入検査: 食品、医薬品、工業製品などに混入した金属片、ガラス片、骨片などの異物を検出します。
- 欠陥検査: 部品や製品の内部の亀裂、空隙(ボイド)、変形、未充填などを検出します。
- 数量検査: 包装された製品の個数不足や、内容物の過不足を検査します。
- 形状検査: 製品の形状不良や組み立て不良などを検査します。
- 品質管理: 製品の均質性などを検査し、品質の安定化に貢献します。
これらの画像を基に、画像処理技術による自動検査や、オペレーターによる目視検査が行われ、製品の良否判定を高精度に実施します。
非破壊検査にはさまざまな手法がありますが、その中でもX線検査は「見えない内部を高精度に確認できる」点で非常に優れており、最も広く利用されています。代表的な非破壊検査の手法としては以下のようなものがあります。
- 赤外線検査:表面温度の変化から内部の異常を推定しますが、X線と比べて透過力が低く、深部の構造までは確認できません。
- 超音波探傷検査:金属内部の空洞や割れなどを高精度で検出できますが、水やゲルなど媒質を使う必要があるため、水分を嫌う電子部品や樹脂製品には不向きです。
一方、X線検査は以下のような特徴を持ち、非常に汎用性が高いのが特長です。
- 空気中で使用可能(水や媒質不要)
- 高い透過力により、金属や樹脂、電子部品などさまざまな素材に対応
- ミクロレベルの欠陥や異物も検出可能
- 画像処理との組み合わせによる自動検査にも対応
遮蔽設備は必要ですが、装置としてはすでに工場内での安全運用が確立されており、信頼性・再現性ともに高いことから、非破壊検査=X線と認識されるほど、広範囲に活用されています。
X線検査の自動化は、以下のような検査現場の課題解決や品質保証の強化を目的に進められています。
① 人手による検査には限界がある
従来のオフライン型X線装置では、検査対象の投入・取り出し、画像の目視判定、測定などを人が手作業で行います。しかし以下のような課題が発生します
- 作業者によって判定にばらつきが出る(人の主観による検査)
- 長時間の作業で集中力が低下し、見落としのリスクが増加
- 検査スピードの限界(人が対応できる数に制限がある)
こうした課題を解決するため、検査工程を自動化し、数値基準による安定した合否判定を行うことが求められています。
② 品質要求の高まりへの対応
近年では、エンドユーザーや顧客からの製品品質に対する要求が非常に厳しくなっており、以下のような検査ニーズが増えています。
- 全数検査・ロット検査による品質保証
- ライン上での不良の早期検出・フィードバック
- 段取り替えミスの防止、トレーサビリティの確保
このような要件に対応するには、自動化されたX線検査システムの導入が有効です。
③コスト削減
人件費の削減: 検査工程における人手を介する作業を自動化することで、人件費を削減できます。
不良品の流出防止: 高精度な自動検査により不良品の流出を防ぎ、手戻りや顧客からのクレームによるコスト増を防ぎます。
当社では検査物のハンドリングを全て自動搬送とし、製造ラインに組み込むことができる装置を「自動検査装置」としており、人による検査物の投入を行う場合は「半自動機」としており、いずれも対応をしております。
X線自動検査は、検査対象の内部に異物や欠陥がないかを非破壊で確認する必要があるあらゆる業界で広く活用されています。
以下に代表的な業界と用途をご紹介します。
利用されている主な業界と用途
業界 | 主な用途 |
---|---|
食品業界 | 異物混入対策(骨片・金属片・石・ガラス等の検出) 金属探知機と併用してより高精度な安全検査を実現 製造ラインに組み込んで全数検査に対応 |
自動車・輸送機器業界 | アルミダイキャスト部品の空洞(ボイド)やクラックの検査 車載用電子部品の実装不良・はんだ接合不良の検出 人命に関わる部品への信頼性要求に対応 |
電子部品・半導体業界 | BGAやCSPなどのはんだボイド・ブリッジ・未接合の確認 ウェハーや小型基板の内部構造検査・パッケージング確認 |
電池・エネルギー業界 | リチウムイオン電池内部の積層ズレ・異物・膨張の検出 安全性検証や発火リスクの低減に貢献 |
当社の対応範囲と特長
当社では、以下のような検査対象に対応したX線自動検査装置を取り揃えております。
- 構造物:10cm以下の小型部品にも対応
- 板状製品:最大12インチウェハ、A4~A3サイズ対応
- 標準モデルだけでなく、用途や製品に応じたカスタマイズにも対応可能
お客様の検査対象や目的に応じて、最適なソリューションをご提案いたします。「この製品にも使えるのか?」といったご相談もお気軽にどうぞ。
性能・運用
X線検査で検出できる欠陥の最小サイズは、以下のような複数の要素に依存するため、一概には「○○ミクロンまで検出可能」と断言することは難しいのが実情です。
検出能力に関わる主な要素
- X線発生器の出力と種類(マイクロフォーカス or ナノフォーカス)
- X線検出器の解像度と感度
- 検査対象の材質や厚み
- 拡大倍率・撮像距離の設定
- 画像処理アルゴリズムやしきい値の調整
- 画像コントラストの再現性・ノイズ対策
これらが適切に組み合わさることで、微細な欠陥検出が可能なケースもあります。
実現可能かどうかは「事前テスト」で確認
当社では、導入をご検討いただく際に、お客様の実際の製品を用いた事前のデモ検査や評価テストを実施しています。その中で下記の項目など装置全体の仕様構築をご提案いたします。
- どの程度の欠陥まで検出可能か
- 最適なX線発生器・検出器の選定
- 適用可能な画像処理手法の提案
- 自動搬送や周辺装置の仕様検討
シリーズ機種とカスタマイズ対応
当社では、用途別・検出レベル別にシリーズ化した製品もご用意しており、微細検査用からライン組込み型まで幅広く対応可能です。もちろん、お客様専用のカスタム仕様機の開発も承っております。
X線自動検査装置の検査スピード(タクトタイム)は、以下の複数要因に大きく依存します
主な影響要因
- 検査対象のサイズや形状
- 必要な拡大倍率(解像度)
- X線発生器と検出器の性能
- 画像処理による検査項目の数・複雑さ
- 画像取得枚数(1枚 or 複数分割)
- 搬送装置の速度や待機時間
これらの要素により、検査スピードは数秒以内~十数秒程度まで幅があります。
目安としての処理速度
当社では、標準的な条件下であれば:
- 1枚のX線画像あたりの検査処理時間:概ね1秒以内
- 複数の視野で分割撮影が必要な場合は撮影+画像処理+移動時間の回数分が加算されます。
特に高倍率での検査が求められる場合は、視野が狭くなるため分割枚数が増加し、それに伴いタクトタイムも延びる傾向にあります(これは光学顕微鏡検査と同様の原理です)
タクト重視か精度重視か、要件に応じて最適化
当社では、お客様のご要望に応じて以下の項目などを組み合わせ、最適なタクトと検査品質を両立した装置提案を行っています。
- 検査スピードと精度のバランス調整
- 検査フローの最適化(検査箇所の絞り込み、画像処理条件の調整)
- 搬送系の設計(同時処理・マルチステーション構成など)
補足として、「ご希望のタクトタイムに対して検査が成立するかどうか」を評価するために、事前のデモテスト(テスト撮影&画像解析)を推奨しています。
X線自動検査機は、検査対象物の大きさや形状、検査精度、搬送方式などによって複数のタイプがあります。それぞれの特徴を以下にご紹介します。
装置タイプ | 特徴 | 用途 | 検査精度 | メリット |
---|---|---|---|---|
コンベア搬送型 | ベルトコンベアでワークを搬送しながら、連続的にX線検査を実施。拡大率は固定。 | 食品、日用品などの異物検査・形状検査 | ミリ単位での検査が主(高速・全数検査向け) | 製造ラインへの組み込みが容易、タクト重視の用途に最適 |
XYステージ型 | ステージに乗せた検査対象がXY方向に 高精度に移動し、任意位置を拡大検査可能 | 電子部品、半導体、BGA、車載基板などの微細検査 | サブミクロン~数ミクロンの微細欠陥にも対応可能 | 高倍率・高精度な検査が可能、対象部位を自由に拡大・撮影できる |
治具立て (キャリア搬送)型 | 検査対象を治具にセットし、検査室内で自動搬送・撮像を行う方式 | 特殊形状部品、量産品、検査ステージに設置しづらいワーク | 数百ミクロン~ミリ単位の検査が主 | ワークの位置決めがしやすく、検査の安定性が高い カスタマイズ性も高く、特定製品専用ライン向けに適しています |
X線自動検査装置の種類
当社では、お客様のニーズに合わせて、以下の2種類の自動検査装置をご提供しています。
- 全自動検査装置: 検査物の搬送(投入・排出)から画像解析、合否判定までの一連の作業を自動で行い、製造ラインへの組み込みに最適です。
- 半自動検査装置: 検査物の投入は人の手で行いますが、その後の画像処理での合否判定を自動で行います。比較的小ロットの検査や、柔軟な検査設定が求められる場合に適しています。
補足:精度とスピードのバランスも重要
検査の種類によっては、コンベア型で十分なケースもあれば、高精度を求める場合はXYステージ型が必須となる場合もあります。
当社では、お客様のご要望(検査精度、タクト、搬送条件)に応じて、最適な構成のX線検査装置をご提案しております。「どのタイプが最適かわからない」という場合も、まずはお気軽にご相談ください。
X線自動検査装置では、検査結果の数値データや検査画像を多様な形式で保存・管理することが可能です。また、お客様の要望に応じた解析機能やトレーサビリティ対応も柔軟に行えます。
データ保存機能
検査結果ログ(CSV形式など)
検査項目ごとの数値、しきい値、合否結果を保存。ロット番号、時間、オペレーター情報なども付加可能
検査画像の保存
保存対象:全数/良品のみ/NG品のみ から選択可能
画像形式:RAW(TIFF)/BMP/JPEG などから選択可能
長期保存/再解析用としてRAW、日常運用にはJPEGなど目的に応じて選択可能です。
データ解析・トレーサビリティ
検査データを基に、傾向分析・統計処理・外観異常の可視化も可能。
ロット管理・製造ラインとの連携によるトレーサビリティ機能にも対応。
専用のカスタマイズ解析ソフトウェアの開発も行っております。
例:ロットNo.やシリアルNo.による検索/検査条件の切替や不良傾向のグラフ表示など]
MES・上位システムとの連携も対応可能
ご希望に応じて、検査結果を製造実行システム(MES)や生産管理システムと連携し、上流工程との情報共有や、品質管理体制の強化にも貢献可能です。
当社では、お客様の運用フロー・品質保証体制に応じたカスタマイズ対応を得意としております。「どんな形式でどこまで管理したいか」が決まっていなくても、ぜひお気軽にご相談ください。
ご安心ください。当社のX線自動検査装置は、作業者の安全を最優先に設計された「ボックス型(遮蔽型)」構造を採用しており、X線の漏洩リスクを最小限に抑えています。
作業者の安全性について
装置本体は全体がX線遮蔽構造となっており、X線が外部に漏れることはありません。
- X線照射部を囲む防護箱により、装置外部の被ばく線量は当社基準で装置表面 1μSv/h 以下 に抑制(※法令基準を十分にクリア)
- インターロック機構を標準装備→ 扉が開いている状態ではX線が照射されない安全設計
X線照射中の構造と制御
- 通常、検査対象の搬入・搬出はシャッター開閉により、X線の漏洩を防止
- 連続搬送などシャッター構造が採用しにくい場合も、装置設計段階から最適な安全対策をご提案
検査対象(製品)への影響
一般的な製品ではX線照射による性能・品質への影響はありません。
ただし、一部の半導体や電子デバイスなど、放射線に敏感な部品では注意が必要です。
安全への取り組み
当社は、X線自動検査装置の専門メーカーとして、関連法規や安全基準を遵守し、お客様が安心してご使用いただける製品を提供することを最優先に考えております。 まずはお気軽にご相談ください。
安全性に関するご質問やご懸念がございましたら、どのようなことでもお気軽にお問い合わせください。専門の担当者が丁寧にご説明させていただきます。
X線自動検査装置の導入にあたって、特別な設備や大がかりな工事は基本的に不要です。ただし、以下の点について事前確認やご相談をお願いしています。造を採用しています。
基本的な設置条件
ユーティリティー
- 標準的な電源(AC100V/200V等)
- 必要に応じてエア供給(圧縮空気)
- 上記は装置仕様により異なるため、導入検討時にご案内します
設置スペース
- 装置サイズは検査対象や構成により変動します
- 詳細寸法・レイアウト図面をご提供可能ですので、事前にご相談ください
床の耐荷重
- X線遮蔽のために鉛などの重量物を使用しており、装置重量が重くなる傾向があります
- 設置予定の床に対して耐荷重の確認をお願いします(必要に応じて補強もご提案可能)
搬送やライン連携に関する条件
製造ラインに組み込む場合、検査物の受け渡し機構(ロボット・コンベア等)が必要なケースがあります。
お客様の既存ライン構成に応じて、最適な搬送設計・カスタマイズ対応が可能です。
法律・規制について(国内)
工業用/産業用X線装置の導入・運用にあたっては、「電離放射線障害防止規則(電離則)」の適用対象となります。
弊社では、これらの法規制を遵守した安全な装置を提供するとともに、お客様の運用体制構築に関するご相談やサポートも承っております。
ご不明点や不安がある場合もご相談ください
上記以外にも、お客様の設置環境や運用方法によって、事前に確認・準備が必要な事項がある場合がございます。導入をスムーズに進めるために、まずは現状の設備状況やご要望について詳しくお聞かせください。専門の担当者が、最適な導入プランをご提案させていただきます。まずはお気軽にご相談ください。
導入に関するご質問やご不明な点がございましたら、どのようなことでもお気軽にお問い合わせください。
これらの対策により、作業者が装置の近くで常時作業しても 法令基準を大幅に下回る線量レベルを維持できる安全性を確保しています。
X線自動検査装置の導入コストとランニングコストは、装置の構成や仕様、お客様の設置環境、使用頻度など、様々な要因によって大きく変動するため、一概に金額をお示しすることは難しいです。
導入コストについて
一般的に、X線自動検査装置の導入コストは、同様の搬送機構を持つ一般的な産業機械と比較して高価になる傾向があります。主な理由としては、以下の点が挙げられます。
- X線発生器と検出器: 高性能なX線発生器と検出器は、種類や性能によって高額になる場合があります。
- 遮蔽構造: 作業者の安全を確保するためのX線遮蔽箱の設計・製作には、鉛など特殊な材料を使用するため、加工費用や設置費用が高くなり、コストが増加します。
- カスタマイズ要素: 検査対象物やライン構成に合わせたカスタマイズが必要な場合、設計・開発費が加算されます。
- 設置環境: クリーンルーム仕様、高層階への搬入など、特殊な設置環境に対応する必要がある場合、別途費用が発生することがあります。
ランニングコストについて
X線自動検査装置の主なランニングコストとしては、以下のものが挙げられます。
- 消耗部品の交換: X線発生器とX線検出器は消耗品であり、使用頻度や種類によって異なりますが、一般的に数年(例えば2年程度)での交換が必要となる場合があります。
- メンテナンス費用: 一般的な産業機械と同様です。場合によっては定期的なメンテナンスや点検費用が発生します。
- 電気代等: 一般産業機械同様、装置の稼働に必要な電気代やその他圧縮空気などのユーティリティの使用料がかかります。
- その他: 検査治具の製作費用などが別途発生する場合があります。
個別のお見積もりとコスト最適化のご提案
当社では、お客様の具体的な検査ニーズや設置環境を詳細にヒアリングした上で、最適な装置構成と、それに基づいた導入コストおよびランニングコストの詳細な内訳をご提示いたします。また、長期的な視点でのコストパフォーマンスを考慮し、ランニングコストを抑えるためのご提案もさせていただきます。 まずはお気軽にご相談ください
導入コストやランニングコストに関するご質問やご予算について、お気軽にご相談ください。お客様の状況に合わせて、最適なソリューションをご提案いたします。
ご安心ください。当社のX線自動検査装置は、お客様が容易に操作・メンテナンスできるよう、様々な工夫を凝らしています。
操作性
- 直感的なインターフェース: 専門知識がない方でも直感的に操作できる、分かりやすいソフトウェアインターフェースを採用しています。
- 設定変更やメンテナンスも、ガイドラインに沿った簡単な手順で実施できます。
- マニュアルやトレーニングの提供: 導入時には、マニュアルを元にお客様の担当者様向けに操作トレーニングを実施し、安心して装置をご利用いただけるようサポートいたします。
メンテナンス性
- 機械部のメンテナンス: 装置の機械的な部分のメンテナンスは一般機械と同じです。
- 消耗品の交換: X線発生器やX線検出器などの消耗品交換についても、一部を除き、お客様ご自身で比較的容易に行える設計としております。詳細な手順はマニュアルでご案内いたします。
- 充実したサポート体制: 定期メンテナンスのご契約や、万が一のトラブル発生時のサポート体制も万全です。専門の技術スタッフが迅速に対応いたしますのでご安心ください。
当社は、装置の導入だけでなく、その後の運用・メンテナンスについても、お客様をしっかりとサポートいたします。ご不明な点やご要望がございましたら、お気軽にお問い合わせください。 まずはお気軽にご相談ください。
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X線の透過量は材質(比重)である程度判別できます。化合物ではない単一な物質の場合、原子番号の大きいものほどX線は透過しにくくなります。元素周期表をみるとわかりやすく、バリウム(56)、鉛(84)は原子番号が大きいのでX線が透過しにくく、アルミニウム(13)はX線を透過しやすいということになります。

工業用/産業用X線検査装置の種類
X線検査装置には大きく「工業用」「セキュリティ用」「医療用」に分類されます。工業用の中でも「分析解析(研究開発)」、「製造工程内自動検査(インライン/AXI)」、「製造工程内抜き取り検査(オフライン)」に分かれます。ツリー図の中でハイライトしている部分が当社が扱っている機器になります。

X線の拡大倍率と分解能(解像度)
X線で撮れる画像の特長 X線の透視(透過)撮像はX線発生器(X線源)を光源とした影絵になります。 可視光線の影絵と違うところはX線は物質を透過するので、透過していない(吸収された)ものの影が写ることになります。 X線焦点(フォーカス)と焦点サイズ(スポットサイズ/フォーカスサイズ) X線の光源はX線焦点(フォーカス)と呼ばれ、フィラメント(陰極)から出た電子線が、ターゲット(陽極)に衝突した箇所がそれにあたります。X線焦点は点光源で、その大きさは焦点サイズ(スポットサイズ/フ

X線発生装置(X線源)
※主に透視撮像用途の工業用X線装置の場合 密閉管(密封管 Closed/Sealed tube) 最も一般的なタイプのX線発生器で、医療用でも多く採用されています。電子線を印加するためにガラスやセラミクスなどの真空管を用いたタイプ。 この真空管はX線管球と呼ばれています。X線発生時にエネルギーの大半が熱となるため、X線管球を絶縁オイルとともに封入します。これにより、X線管球自体はお客様での交換はできません。X線を出力し続けることで真空管内にガスが発生し、真空低下が発生するこ