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簡単!スキャナ通信プログラム不要!!
『PLCリンク機能搭載バーコードスキャナのご紹介(前編)』
Vol.107
プログラマブルロジックコントローラ(PLC)は今や世界中の製造/物流現場の自動制御では欠かせない装置となっており、PLCに接続して制御するデバイスも年々多様化しております。当然、PLCのプログラミングも複雑化し、様々なデバイスの仕様を理解して正しく動作させる事は開発担当者にとって大きな負担となっております。
今月号は、現場の声から産まれたPLCリンク機能を搭載したバーコードスキャナをリリースいたしましたのでPLC誕生の目的から現状の問題点までをご紹介をいたします。
PLCとは
PLCは従来の制御装置の代表だったリレー回路の代替装置として開発されました。いわゆる小型コンピュータの一種でコアのパーツには他のコンピュータと同じようにマイクロプロセッサが使われ、ソフトウェアで動作する点も似ています。
あらかじめ決められたプログラムで定められた順序や条件などに従って設備や機械の動作制御、位置、速度、連続量を制御したり装置間で情報交換したりすることも可能な装置です。
PLCに接続し制御するデバイスは年々多様化しており、様々なデバイスの仕様を理解して正しく動作させるためのプログラミングにおいても開発担当者にとって大きな負担となるほど複雑化してきています。
近年では、工場などの製造装置や搬送機などの制御に使われるほか、エレベーター、自動ドア、ボイラー、テーマパークのアトラクションなどの制御にも多く使用され普及されています。
PLCはシーケンサとも呼ばれることも多いのですが、意外と知られていないのは“シーケンサ”とは三菱電機(株)の商品名(*1)であったことです。
※1.登録商標ではありません。
PLCの誕生
PLCは、1968年にアメリカ・ゼネラルモータ社(以下GM)のオートマチックトランスミッション製造部門の要請により、「PLCの父」とも呼ばれているディック・モーリー氏をはじめとする技術者達によって開発され、誕生しました。
初期の開発コードはGMの請負会社であるマサチューセッツ州のベッドフォード・アソシエーション社の84番目のプロジェクトから「084」と呼ばれ、PLCの開発・製造・販売・保守を専門に行うモディコン社の設立後、”Modicon084”と言う製品名で発売され、その後およそ20年に渡ってGM の製造現場を支えていました。
開発当時、GMをはじめとするアメリカの自動車産業界では、毎年の様に行われる車種のモデルチェンジの度に、製造ラインの制御に使われていた膨大なリレーやタイマーや独立したコントローラなどの制御構成の変更を余儀なくされていました。物理的な配線や回路を変更するのは非常に時間と手間のかかる作業であり、かつリレー回路の配線を変更するのは熟練した技術者でなければ出来ない作業など多くの悩みの種が存在していました。
コンピュータが登場してからは汎用的なプログラミングが可能となり製造工程の制御にも応用されるようになりましたが、初期のコンピュータは空調管理や電力品質などで厳格な設置環境を必要としており、I/Oの拡張性や反応速度など製造現場で使用するには多くの問題がありました。
リレーシステムを電子的に置換するための装置として、製造現場の環境で動作可能であり、容易に拡張可能な方法で、かつ動作状況を監視できるようになっていることなどの必須条件を負いながら初期の「084」は開発されましたが、信号の流れがパネルで把握できるように工夫されたり、リモートから電話回線による故障診断が可能であったり、当時からかなり完成度の高い製品としてその後長期にわたり愛用されることになったのです。
PLCリンクのバーコードスキャナ
PLCが誕生してからほぼ半世紀の歳月が流れた今日、自動化システムの要求に応えるため数百、数千のI/Oが可能な制御機能と複数のPLC同士をネットワークでつないだ大規模な制御にも活用されるようになり、制御の現場で欠かせない存在になっています。
制御内容の複雑化や高度化への要請が高まる中、バーコードスキャナーをPLCに直接接続して制御を行う要求も増してきています。
現場では、PLCのプログラミングは高度化する制御で技術者にとって新たな負担となっています。
それらに加えて接続するバーコードスキャナー自体も彼らには未知のデバイスであり、接続するための開発負担増と障害の原因にもなっていると言う現場の声が聞こえてくるようになってきました。
そこで、当社はPLCとシームレスな接続を可能にした『PLCリンク』機能を開発しました。
この『PLCリンク』機能をバーコードスキャナに搭載することにより、デバイスの独自の制御や通信プロトコルを意識することなく、バーコードデータが簡単に取り込めPLC開発者の負担軽減を実現することができました。
『PLCリンク』の詳しい機能は次号にて紹介させていただきます。
>>後編へ続く
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