導入までの経緯

医療用医薬品の研究・開発・製造・販売を手掛ける同社では、従来バーコードでの試薬管理を行っていましたが、棚卸作業の負荷軽減や、廃棄に際してのコンプライアンス対応にあたってRFID の導入検討が始まりました。
そこで、UHF タグの選定からハード提供、システム開発、設置調整対応までワンストップで提供できる当社に提案の機会をいただきました。

導入までの経緯

導入前の課題

棚卸に時間がかかる

①試薬棚卸に時間がかかる(バーコード管理の限界)

試薬のバーコードを1つ1つ読ませるのは時間がかかってしまう。棚の中に並んでいる試薬のバーコード面が、必ずしも前面を向いているとは限らない。

②試薬廃棄時の一般ごみ混入リスク(廃棄物処理法への対応)

「廃棄物の処理及び清掃に関する法律」(廃棄物処理法)で廃棄方法が定められている試薬瓶が、誤って一般ごみに混入してしまっていても気づけない。

一般ごみへの混入リスク
探し物に時間がかかる

③試薬探索に時間がかかる(数百種の試薬管理の非効率)

特定の試薬を探し出したい際に、数百種ある試薬から対象の試薬を見つけるのに時間がかかる。

システムの機能・特長

運用フロー

RFIDリーダライタが読み取った棚卸データは、CSVファイルでクライアントPCに転送され、その後、試薬データベース(DB)にアクセスし処理されます。

RFID試薬管理・試薬棚卸システムのポイント

  • 試薬瓶ごとにRFIDタグを貼付し、棚卸時に一括読み取りできる
  • 棚の奥やラベルが見えない位置でも読み取り可能
  • 試薬番号からRFIDで場所を探索できる(試薬探索機能)
  • 廃棄時にRFIDでゴミ袋をスキャンし、誤廃棄を防止(試薬廃棄確認)

導入のポイント

RFID試薬棚卸機能(試薬在庫管理)

保管場所を手入力または、バーコード入力により設定し、棚卸業務を開始します。試薬の棚卸は、RFID タグの一括読取で行い、RFID タグが読み取れない場合のためにバーコードでの読取も可能とします。

FID試薬棚卸システムの棚卸画面(試薬在庫管理)

試薬廃棄確認機能(一般ごみ混入防止)

ゴミ箱や、ごみ袋に誤ってタグの付いた試薬が廃棄されていないかをRFID タグの読取で確認します。

RFIDによる試薬廃棄確認機能(一般ごみ混入防止)

試薬探索機能(RFIDによる位置特定)

試薬番号をもとに、試薬の探索を行います。電波強度をバーと音で表示します。バーが高くなるにつれ近くに対象試薬が存在することを意味します。

RFIDハンディを用いた試薬探索機能(試薬の位置特定)

導入後の効果

棚卸作業の時間短縮

数時間かけて行っていた棚卸作業が、ほんの数分で終わるようになりました。

廃棄時の混入防止

毎日の廃棄作業の中でゴミ袋をスキャンすることで、試薬ビンが混入してしまっていないか瞬時に確認でき、安全確実な廃棄を迅速に行うことができるようになりました。

探索時間の短縮

探したいタグを指定して電波出力することで、対象のタグの位置特定が容易になった。


RFID導入ガイド記事

ICタグの価格相場と選びかた

RFIDタグの価格比較と選び方ガイド|相場・用途別おすすめ・コスト削減のコツ

「RFIDタグはいくら?」の答えはタグの種類・素材と環境適合・数量(ロット)で大きく変わります。一般的なUHFラベルなら1桁円台〜数十円、金属対応や耐熱などの特殊・ハードタグは数百円〜数千円、電池入りのアクティブタグは数千円〜1万円超が目安です。通常UHFラベルは10〜30円、量産・大ロットでは10円を下回る事例、金属対応は100円前後〜といったところが目安となります。 この差は「チップ+アンテナの構造」「基材・保護層(耐水・耐熱など)」「メモリ容量」「発注数量」で説明できま

RFID導入費用完全ガイド|価格相場とROI早わかり(最新版)

RFID 導入コストの全体像を徹底解説します。 ユニクロでの採用に代表されるように、製造業や物流業においてRFID(無線ICタグ)を活用した自動認識システムへの注目が高まる中、導入費用の不透明さが課題となっています。RFID 導入を検討する際、多くの担当者が「いくら費用がかかるのか」「投資に見合う効果(ROI)は得られるのか」といった疑問を抱えるでしょう。 本ガイドでは、RFID導入に必要な費用項目の内訳と相場、製造業・物流業における費用モデルの違い、そして費用対効果(ROI

導入までの流れ

RFID導入実績多数。安心してお任せいただけます。

当社には数々の現場を確認し蓄積してきた豊富な情報・ノウハウがあります。
それをもとにお客様にとって最適なご提案と共に、万全のテクニカルサポート体制を構築します。どんな些細なことでも不明点があればお気軽にご相談ください。

MTSの導入前コンサルティング

導入の流れ

  1. お問合せ
  2. ヒアリング
  3. 概算お見積り
  4. 現地サーベイ
  5. 正式お見積り
  6. 設置導入

専門技術員派遣

現場経験豊富な専門技術員チームがサーベイ、取付設置を行いますので安心です。

  • ICタグ・ハード機器の選定
  • システムのご提案
  • 現場改善のご提案

この製品・サービスに関するお問い合わせ、または導入のご相談・ご検討はこちらから

関連タグ