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『バーコードの基礎』

Vol.204

バーコードはすっかり普及して様々なもののに活用されています。今回は今更ですが、バーコードの基礎的なお話をしたいと思います。

バーコードってなに?

日常見ることがあるバーコードといえばやはり、スーパーやコンビニで販売されている各種の商品についている白黒の縞模様でしょう。簡単にバーコードの歴史を見てみますと、いわゆるスーパーの商品のレジでの登録作業を正確に楽にしたいというニーズが大きく、バーコードの発展を推進したようです。1950~60年代頃に現在のPOSレジの原型が形作られており、70年代には、様々な商品に共通した商品コード体系とシンボルの仕様が検討されて、「UPC(Universal Product Code)」が生まれました。その後、ヨーロッパでは「UPC」と互換性のある「EAN」がうまれ、日本では「EAN」の国コードを日本のものにして「JAN」といわれるバーコードが使われています。
また次に皆さんがよく目にするシンボルとして「QRコード」があります。各種〇〇ペイでレジでの支払いに使用されている方も多いのではないでしょうか? 株式会社デンソーが1994年に開発した2次元コード(2次元シンボル)です。「QRコード」のQRはQuickResponseの略で高速読取が目的の一つです。また「QRコード」は株式会社デンソーウェーブの登録商標です。
 2次元シンボルは1980年代にヴェリテック社の「ベリコード」やインターメック社の「CODE49」、UPS社の「MaxiCode」など生まれています。またそれらに続いて今もよく使われる「DataMatrix」や「PDF417」が生まれてきています。
 UPC/EAN/JANコードといった1次元バーコード(1次元シンボル)は縞模様の細い・太いでデータを表現していますが、2次元コードは縦・横の2次元の面(マトリックスシンボル)で情報をもっており、高密度な情報の格納が可能となっています。QRコードは日本生まれですので多彩な文字種、漢字やかなも格納することができます。また、2次元シンボルは、高密度な情報の格納ができることを活かして、誤り訂正を行うことができるものが多く、少々シンボルが汚れてしまっても正しく読み取ることができます。 また合成シンボルと言われる積み重ねた2次元シンボルがあります。これは1次元・2次元の複数のシンボルを積み重ねて結合したもので「GS1合成シンボル」などがあります。


図1. 各種シンボル(1次元/2次元)


1次元コード(バーコード)の例 JAN/EAN/UPC(共通商品シンボル)
Interleaved2of5(共通物流コード)
Codabar (汎用的な数字用シンボル)
2次元コードの例 DataMatrix(ECC200)
QRCode
PDF417
MaxiCode

標準化が大事

 1次元・2次元シンボルは、業界団体などで、どのような用途にどれを使用するといったことが標準化され、決められていることが多くあります。これは同じルールを多くの企業で使ったほうが効率的なためです。
 例えば日本のコンビニやスーパーで販売されているジュースやチョコレートといった商品には各々のメーカーがEAN/JANコードを表示してきています。これはPOSレジで使用するためには、シンボルや、その中に含まれているコード体系などを一つに統一しないと、システム上、困ってしまうからです。日本においては1980年代にセブン-イレブンがPOSレジを導入しJANコードの普及が進んだと言われています。

流通業界での使われ方

 流通ではまずは商品に付けられるJANコードです。JANコードは図2のようなコード体系になっています。13桁JANコードのイメージです。はじめの2桁が国コード、日本は45か49です。次の5桁が事業者コード、その次の5桁がアイテムコードです。最後の1桁がチェックデジットで合計13桁になります。事業者コード、アイテムコードには5-5桁以外に、7-3桁、8-2桁のモノもあります。なお、小さい商品の場合は8桁の短縮タイプも使用できます。
 JANコードには、バーコードの中の情報自体に価格が入っているわけではありません。POSレジ側に、マスターデータとして、事業者コードXXXXでアイテムコードYYYYの商品は、X社のYという商品で、その価格はnn円というデータを予め持っておき、これを使ってレジで価格の計算や、商品名をレジ画面に表示し、レシートに印字を行います。またお店でパックする精肉や鮮魚等については「インストアコード」が使用されます。これははじめ2桁に国コードでなく20から29をいれて使うもので、当該店舗内で使うものです。上述のコード体系に縛られないので、価格情報をバーコード内に入れることもよくあります。
 さらなる日本での流通における活用としては、GS1データバー、GS1合成シンボルがあります。特に医療用医薬品では、すべての調剤包装単位と販売包装単位に「GS1データバー」や「GS1合成シンボル」の表示が行われています。
 病院で処方してもらう、指で押して裏面のアルミを破って錠剤を出すような薬のPTPシート(調剤包装単位)の裏を見ていただくと、以下のような縞模様の下に(01)234567・・・といった文字列が書かれたバーコードがあるはずです。これが「GS1データバー」です。昔はRSSと呼ばれていたこともありました。EAN/JANと比較すると同じ量のデータをより小さいスペースで表現できるという特徴があります。さらに例えば薬のPTPシート10枚を入れた箱等(販売包装単位)には、GS1合成シンボルを表示します。このシンボルにはロットや有効期限日といった情報が格納されています。

 PTPシートを10枚入れた箱(販売包装単位)はさらに大きな段ボール箱など(元梱包装単位)に入れて流通されますが、このダンボールには「GS1-128」が表示されます。 日本の医療機器等には「GS1-128」や表示面積が小さい場合には「GS1データマトリックス」が使用されます。

おわりに

 もっと様々なバーコードの活用のお話をしたかったのですが、紙面が尽きてしまいました。次回もう少しお話したいと思います。バーコードは社会や産業の多くの分野で活用されています。どんなシンボルを使えばいいのか、それを発行、読み取りするにはどんな機器を使えばいいのか、そんな悩みをお持ちの方もいらっしゃると思います。そんな時には、どうぞ弊社までお気軽にお問い合わせください。

技術情報誌 Flags(PDFデータ) 202205-flags204(559.56 KB)