電波で現場を見てみよう ~RFIDで見える化~

Vol.194 flags 2021年7月号

いよいよ、2度目の東京オリンピックが間近に迫ってきましたが、コロナ禍の状況は予断を許しません。現場での人と人との接触を減らすことが急務です。

はじめに

 コロナ禍の1年が経過しました。現場の人の密度やどこに誰がいるべきなのか、誰がいたのかといったことをトレースをしたいので、まずは見える化をしたいといった声をいただきます。また、人手不足ということもあり、自動化・機械化して省人化を自動認識で、といった投資がさらに進んできているのを感じます。

現場の見える化 モノの場合

現場の中での見える化は様々なものが管理対象となります。

・最終製品・伝票/カンバン
・部品/パーツ/資材/材料
・パレット/カゴ車/箱/ケース
・使用工具/計測器

などがあります。どれが何なのか認識するためのID付けには、現場によりバーコードのラベルやICタグを付けたり、DPM(ダイレクトパーツマーキング)でコードを書いたりと、多くのやり方があります。場合によっては型式や商品名などをOCRで読み取って、それを使用することもあります。最近は一括で離れたところから読み取れるUHF帯RFIDを活用されることが多くなっています。製品や生産治具にICタグを貼付し、工場内のモノの移動を捕捉して、何がどこまでいったのか、どこに滞留しているのかの“見える化”が進められています。これにより工程のムダやムラなどを把握して効率化を図る取り組みが行われています。 UHF帯RFIDの読み取りの際には、電波の反射などで、読みたくないものも読み取ってしまうことがあります。特に比較的狭いところや、倉庫のようなところでの大量のモノの移動や棚卸には、図3のような電波を遮蔽する壁を使ったUHFゲートが活用されます。電波が読み取りしなくないものまで届いてしまう場合にはこんな工夫も必要です。

UHF帯RFIDによる所在管理の例


UHFゲートの例

現場の見える化 設備の稼働分析

 工作機械や設備をどのように動かしたのか、動いているのかといった「稼働分析」も現場の見える化でよくやられる方法です。ここにもRFIDをはじめとした自動認識が役立ちます。パトライト社の「AirGRID」は設備の表示灯に無線送信機を取り付け、状況を親機に送信します。それにバーコードリーダーやICカードリーダーを付加してやると、装置を操作する際にICカード社員証や材料のバーコード等のデータを親機に送信できるようになります。従来、設備がいつ止まったのか、誰が操作して、何を投入したのかといった基礎データ収集が、紙とペンでやっていたのに比べれば、はるかに簡単に行うことができます。チョコ停など減らして稼働率をアップさせれば、効率的により短い時間・人員で生産を行えますので、より安全な企業活動につながります。

設備の稼働分析を行うシステム例

現場の見える化 検温

らくちん検温概要

個人認証にICカード社員証等も活用できる「らくちん検温」を紹介します。検温を毎日行って記録することをルール化している企業も多いのではないでしょうか。社員が検温を忘れたり、記録用紙に手書きで記入するのも面倒でやらない、また、熱っぽいけど会社に来てしまう、それが管理者にわかるのが翌日という事態が引き起こされています。「らくちん検温」では、わずか0.2秒!非接触で体表面の検温を行い、発熱者を検知します。ネットワークでつないで複数の事業所の検温結果をリアルタイムで集中管理が可能です。発熱者を検知した際の画面通知や、メール通知なども行えます。また、検温結果の一覧表示や検索/抽出などのデータ活用も簡単です。

おわりに

 コロナ禍で日本はテレワークやDX、何より業務の自動化、省人化を進めざるを得ない1年であったかと感じます。人と会えないとできないことも多々ありますが、ITの力、自動認識の力をもって、安全で効率的な企業活動をすすめていくお手伝いができればと考えております。詳しくは弊社営業マンにお気軽にお問い合わせください。


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企業向け検温ソリューション「らくちん検温」

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AI顔認証を搭載したサーマルカメラにより、わずか0.2秒で出勤時の検温を行い発熱者を検知します。管理者が各拠点の検温結果をリアルタイムで集中管理可能。検温結果の一覧表示や検索/抽出などのデータ活用が簡単に行えます。

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