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フォークリフト端末を活用した
『「倉庫管理システム」(前編)』
Vol.91
物流現場で欠かすことのできない車両の一つがフォークリフトです。従来は、事務所と現場は指示書によってつながれ、フォークのドライバー任せで作業が行われてきました。効率化と安全性を追求する中で、管理全般のシステム化は当たり前になっています。 そこで今号から2回にわたり洗練された倉庫管理システムについてご紹介いたします。
従来のフォークリフト業務
厳しい市況の煽りは物流業界にも例外なく、短納期、低コスト、高品質と相反する厳しい要求が突き付けられております。
フォークリフトを使う現場での業務は、事務所でドライバーが指示書を受け取り、目視で確認しながら対象のパレットや荷物を指定のロケーションや入出荷バースに移動させた後、運搬記録を指示書に記載して、次の指示書を事務所に取りに行く作業の繰り返しでした。
作業の効率は、すべて作業員の能力任せになっていることが多く、荷物の保管場所や指定場所を探すこともその人の勘に任されていました。人的スキルによって出来高が違ってくる上、ベテランになるまでには相応の時間が掛かかります。その上、安全第一の現場にあっては、運搬業務に気を取られ大きな事故を引き起こす要因も取り除かなければなりません。
この様な人的スキルに依存した運用方法では厳しい市場要求に到底対応できる時代では無くなってきているのです。
倉庫管理システム
従来の作業での悩みの一つが前述の指示書の受け渡し業務です。管理責任者とフォークリフトのドライバーの意思の疎通は全てこの紙による指示書によって行われています。
それらの煩雑な業務の救い手として荷物のバーコードやRFIDを読み取るスキャナーと管理責任者の指示をフォークリフトの運転席から確認できるモニターの組み合わせで構成された倉庫管理システムが開発され販売されています。
このシステムの導入で入出庫の指示は事務所に紙を取りに行かなくても、現場でリアルタイムに最新の指示を受け取ることができ、作業の進捗状況も、運搬の作業完了と同時に報告されるので、常に現場状況とリンクした進捗が管理できる上、手書きや目視で確認していた作業はバーコードやRFIDを活用することにより、誤記入、読み違え、記入漏れなどのヒューマンエラーを防止することができます。
さらに、作業指示の内容と違った入力や誤った操作をすると、その時点でオペレータに警告する事が出来るので、物流品質は格段に向上し、作業効率も一変しました。
ハンディターミナルと車載端末
フォークリフトの操作のかたわらで操作する機器となると、ハンディターミナルでは、画面が小さかったり、荷物のバーコードを読ませる度に運転席から降りなければならなかったり、と使いづらい場面があります。
また、持ち運びが容易と言う利点が、収納場所の確保や落し易いなどのデメリットがあります。
そこで、フォークリフト搭載を前提に開発されたのが、MTSの車載端末なのです。
MTSが開発したフォークリフト車載端末(TCP-03 FORK)は、TeamPad 7500Wsをベースに10.4型の液晶カラーTFTタッチパネルでWindowsCE搭載のしたコンピュータ端末です。
その上SS無線を搭載していますので、事務所との連携はリアルタイムに行うことが可能です。
この端末とロングレンジスキャナーを組み合わせることによって、ドライバーがいちいち荷物の前でフォークリフトを降りてバーコードを読み取る手間がいらなくなり、運転席に居ながら3m離れた先のコードも読み取ることが可能です。
次回は、「フォーク端末開発にまつわるセンシティブな機械設計」と「過酷な現場の要求」とのギャップを克服した点を中心に、現場作業の効率化についてお知らせします。
当社のフォーク端末に関するお問い合わせは担当営業までお気軽にお問い合わせください。
フォークリフト端末を活用した「倉庫管理システム」(後編)に続く
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