2018年 新年のご挨拶と自動認識業界の動向について

VOL.152 flags 2018年1月号

 明けましておめでとうございます。
いつも、ご愛読いただいております本紙Flagsも発刊から13年目を迎えることができました。
読者の皆様の日頃のご愛顧に感謝いたしますと共に、今後も微力ながら皆様のお役に立つ自動認識関連情報をお届けして参りますので、今年もどうぞ、よろしくお願いいたします。

昨年までの自動認識業界の動向

 一昨年の2016年の自動認識市場全体の出荷金額合計は、自動車、電気、機械業界の設備投資の増加や、流通、物流、サービス、医療業界の安定した需要から、金額ベースで、前年対比3.4%増の2,435億円が見込まれておりましたが、実際は、前年対比1.4%増の2,387億円でした。カテゴリ別ではバーコードサプライ、RFID、バイオメトリクス、ソフトウェアが伸びましたが、バーコードリーダ、バーコードプリンタは昨年を下回る結果となりました。そのため、各分野の前年対比の出荷金額は、バーコードリーダが14.1%減の293億円、バーコードプリンタが1.2%減の404億円、バーコードサプライが2.9%増の1,163億円、RFIDが11.8%増の451億円、バイオメトリクスが2.4%増の21億円、ソフトウェアが10.4%増の56億円という数字に終わりました。
 2017年度は、未だ集計ができていないため予測の数字ですが、自動認識市場全体の出荷金額は、自動車、電気、機械業界の設備投資の増加、個人消費の改善に期待し、また流通、物流、サービス業、医療での安定した需要から、2016年対比3.3%増の2,466億円を期待しています。中でもバーコードリーダは、一次元コードから二次元コードに置き換えが進んでいることから、二次元イメージャの出荷台数、金額の増加を予測しており、全体の出荷金額は、2016年対比7.3%増の314億円を予測しています。
RFIDに於いては、アパレル、製造業での設備投資等での需要から、出荷金額は、2016年対比5.3%増の475億円を予測しています。

2018 年度の市場動向

昨年の2017年における日本経済は、緩やかな回復基調が続く中、AI(人工知能)、IoT(Internet of Things)、ロボティクス、ビックデータなどインダストリー4.0(第4次産業革命)に繋がる技術が進み、その同調が各業界でも見受けられる年でした。スマートフォンやタブレットといったモバイル機器だけでなく、家電・自動車・建物・産業機器といった様々な『モノ』と『モノ』とがインターネット上でつながるIoT、M2M(Machine to Machine)により、2020年には500億台以上のデバイスが接続されるとも予測されています。さらに、モノとモノだけではなく、「工場と工場」、「工場と倉庫」、「工場と消費者」といった形で総合的なデジタルネットワークの拡大が想定され、新しい商品や新しいサービスの創出なども期待されている中で、自動認識機器、サプライ、ソフトウェアは、トレーサビリティ、流通・物流製造システムの効率化などのニーズを背景として、需要が拡大傾向にあります。 IoTやM2M、インダストリー4.0などを活用した新分野では、個体識別やビッグデータなど情報管理が必須となるため、モバイル機器やウェラブル機器の活用による情報の更なる「見える化」が行われます。
 また、2017年には経済産業省と大手コンビニ5社による『コンビニ電子タグ1000億枚宣言』が発表され、11月にはアパレル最大手のユニクロが1年以内に国内約2000店舗の全店でICタグ(UHF帯RFID)を導入すると発表されました。過去の出荷統計を見ても
RFID 分野は堅調に市場拡大を続けてきましたが、2018年は正しくUHF帯RFID元年とも呼べる劇的な時期に突入することが容易に想像できます。
 当社も数少ない純国産メーカーとして長年のRFID製品開発の実績から、お陰様で様々な業界からお声掛けをいただいています。開発部門から聞こえる、様々な難題に立ち向かう悲鳴を「歓喜の声」と捉えて、心地よく聞き流すようにしている次第です。

当社社長より新年のご挨拶

謹んで新春のお慶びを申し上げます

旧年中は当社事業に際しまして格別のご高配を賜り誠に有難うございました。
皆様におかれましては、お健やかに新しい年をお迎えのこととお慶び申し上げます。
おかげさまで、当社は昨年10月30日を以て創業20周年を迎えまして、今春4月より新たに21期目に入ります。
これも一重に日頃より大変ご愛顧頂いております多くのお客様方とお支え頂いている全ての取引先様方々の賜物であります。社員一同心より感謝致し、改めまして御礼を申し上げます。

さて、昨年は、秋の衆議院選挙で政府与党が圧勝し、株価も史上初の16日連騰、21年振りの平均株価2万2千円台越えをし、日本経済は緩やかに回復の兆しが見え始めております。

当社の属する自動認識業界では、昨年より急速に期待が高まってきたIoTやAI(人口知能)、「コンビニ電子タグ1000億枚宣言」などの潮流に押され、今後の事業展開に向けてかなりの追い風が吹いてきているように感じています。
昨年リリースを開始した小型軽量のデータキャリアMID-100は、人手不足に悩む運送・物流業界で、集荷の仕事を担うドライバー各位の負担を減らす工夫が随所になされており、現場で大変ご好評をいただくことができました。
また、UHF帯自律分散型リーダライタFRU-4xxxシリーズにおいては、一括での読取精度に高い評価をいただき、大手アパレルメーカー様でのご採用をいただくことができました。一方で積極的に取り組んでいるX線検査装置の分野においては、世界的なEV(電気自動車)化に向けて、国内、海外各種電池メーカー様から多数の引合いを頂き、お納め出来ました。
特に新製品TUX-3300Nは、世界最高峰の「焦点サイズ0.25μm」の自社開発X線源を搭載し、お客様のニーズにあわせて各種新機能を充実させ、技術躍進が目覚ましい高品質の物造りの現場を支える製品とすることが出来ました。

今年の干支である戌(イヌ)年は、昨年の酉年「商売繁盛/収穫」の後の「守りの年」と言われています。製品の研究、開発ばかりに目を向けるのではなく、同時にアフターフォローやリスクヘッジをすることで皆様方とより一層の信頼感を深めさせて頂くことも大変重要であると考えております。
この戌年の謂れにあやかり、今年も皆様方と WIN-WINの良好なご関係を築き続ける企業でありたい想いであります。
そのために、お客様にとっての「価値あるシステム・安定した製品・質の高いサービス」の向上を図りご満足の提供を使命として考えております。
今年もその想いで、毎月定期的に本Flags(月刊情報紙)をお届け申し上げます。 どうぞご笑納くださいませ。

今年も何卒倍旧のお引き立ての程をよろしくお願い申し上げます。

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