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『薬剤部の先生と作った使用期限管理システム(後編)』

Vol.133

 前号では、国際福祉大学熱海病院の薬剤部の先生方と取り組んでいる「ATAMI プロジェクト」と、プロジェクト内で進めている「使用期限管理システム」の概要を紹介させて頂きました。今号では使用期限管理システムに対する現場のニーズと具体的な機能を紹介させて頂きます。

医薬品の取り扱いに関する課題

 医薬品を取り扱う薬剤部様では、様々な課題を抱えながら、取扱いのミスが絶対に発生しない様に、常に緊張の中で日々の業務を遂行されております。
 人によりプロセスの全てを管理している限り、ポカミス・ヒヤリハットが発生する事は必至であり、何かしらのアイデアを持って、出来るだけ人に依存しない仕組み作りを日々模索されておりました。
 課題としては、「医薬品の取り違え」、「使用期限の管理」が一番に挙げられており、処方箋に従って払出す時だけの管理のみならず、院内の各病棟やナースステーションに定置薬としてストックされた医薬品の使用期限に至るまで、院内全体での管理が課題となっていました。
 その他にも、“院内物流での温度管理”や“院内に点在する医薬品の棚卸し”、“患者へ確実に払出したエビデンスの確保”など、非常に多くの課題を抱えている現実に驚かされました。

自動認識技術の活用

 医薬品のプロフェッショナルの先生方と、自動認識技術のプロフェッショナルであるメーカー各社で協議を繰り返し、まずは使用期限管理に関する課題を解決のターゲットとする事になりました。
 課題としては、次の5点が挙げられ、当社を中心に現場実証実験用に「使用期限管理システム」の開発が開始されました。
1.払い出し監査時の使用期限チェックの効率化と履歴の確保
2.払い出し先毎の定数配置薬の在庫の把握
3.払い出し先毎の使用期限が間近となる医薬品の検索
4.取り扱い医薬品情報の入力負担の軽減
5.定数配置薬の棚卸し

使用期限管理システムの主な機能

 使用期限管理システムの主な機能は表1の通りとなります。
 特長としては、MEDIS医薬品データベースと連携する事により、システムで使用する医薬品の登録やメンテナンスの作業が、劇的に省力化されます。
 また、新バーコード表示の対応は勿論、可変情報が含まれるGS1合成シンボルにも対応しており、GS1合成シンボルが使用できると、バーコードを読み取るだけで、使用期限日付まで自動で登録が可能となります。
 また、OCR(文字認識)対応の2次元コードスキャナの採用で、使用期限を手入力しなくても、システム登録作業が完了するため、現場作業者の大幅な負担軽減が考慮されています。

<表1.使用期限管理システムの主な機能>
1. 払い出し監査で使用する使用期限チェック機能
2. MEDIS医薬品データベースのオンライン連携機能
3. 払い出し先別の在庫確認機能
4. 払い出し先別の使用期限確認機能
5. 定数配置薬棚卸し機能
6. 使用期限日付のOCR機能
7. GS1合成シンボルの対応
8. 各種マスタ登録、編集機能

「メディカルシステム」への発展

 現在、当システムは実際の院内にて現場検証の段階に入っております。
 今後は、様々な医療機関にお声掛けさせて頂いて、幅広くメディカルシステムのご意見を頂戴し、パッケージ化の検討に入りたいと考えております。
 ご興味ある医療機関様、医薬品管理者様がおられましたら、実機でのデモンストレーションにて、詳細をご説明させて頂きますので、是非、当社営業担当までお気軽にお声掛けください。

技術情報誌 Flags(PDFデータ) 2016年6月号(667.51 KB)