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次世代2次元コードスキャナが提案する
『安定した自動化ラインの構築』
Vol.120
前号では、2次元コードがなぜ製造業で必要とされ、広く採用されているかを簡単に説明させて頂きました。2次元コードスキャナを選定する基準として、2次元コードを正確に読み取ると言う本来の能力だけでなく、導入したバーコードシステムが如何に安定した製造ラインの実現に貢献するか、といった付加価値の重要性について焦点を当てました。
今号では、さらに、安定した製造ラインに貢献する付加価値について詳しく解説させて頂きます。
これからの2 次元コードスキャナの選定基準
これから2次元コードスキャナを新たに導入する時には、余程特殊な印字や運用でなければ、読み取り能力に関しては、現在、市場に認知されているメーカーのスキャナであれば、ほぼ問題なく読み取れる能力までは成熟しているレベルになっています。近年では「バーコードは読み取れて当り前!」となっているのです。
前号でもお知らせしましたが、検討段階での読み取り比較は大事な事ですが、安定した自動化ラインをサポートするバーコードシステムを構築するために着目する点は、読み取り条件の整った環境での読み取り比較における優越ではなく、実際の現場で運用を行う時の様々な要因に対し如何に安定した読み取りが行えるか、また、その仕組みが構築できるかといったことが重要な選定の要素なのです。
2 次元コードの読み取りが不安定になる原因
前述のとおり、実際の現場で運用を始めると様々な要因でバーコードの読み取りが不安定になったり、読み取りエラーが発生したりします。
バーコードの読み取りも生産ラインのシーケンスの一部となっているので、読み取りエラーが発生するとシーケンスが中断され生産ラインがストップする事になります。
当然、その分の生産効率が落ちる結果となります。最悪の場合は、読み取れない原因を突き止めて、さらには原因に対しての復旧処置が完了するまで長時間、生産ラインを止めてしまうような事故もあります。
バーコードの読み取りが不安定になる原因を、“スキャナの問題”と“それ以外の問題”に分けて一覧にしました。
実は、読み取りが不安定になる原因は、スキャナ自体の問題よりも、スキャナ以外の外的要因が起因しているケースの方が余程多いのです。
一覧で記述した“スキャナ以外の問題”をスキャナ自体で解決できる事もありますが、そのようなスキャナは非常に高価な物になってしまいます。また、スキャナ自体で解決しても根本原因を解決していないので、今後、また読み取りが不安定になる要因を潜在させたまま製造現場を稼働させる事になります。
不安定要因を未然に察知する
読取りエラーや不安定要因を完全になくす事は不可能であり、また、外的要因による障害がいつ発生するか予測する事も困難です。
しかし、生産ラインに組み込まれ、常に2次元コードを読み取っている2次元コードスキャナ自体が“印字品質”や“読み取り易さ”などの情報も、読み取ったデータと一緒に提供できたら如何でしょう?
上位システムは、読み取った2次元コードのデータを通常の生産ラインのシーケンスに流し、同時に印字品質や読み取り易さの情報を監視して、一定の基準を下回る値を検知した場合には、“読取りエラーが発生する可能性がある”と判断し、現場や設備の責任者にアラートを発信する事により、不安定要因を未然に察知する事が出来ます。
アラートを受けとった現場担当者や設備責任者は、スキャナから送られてきた印字品質情報の詳細を確認すると、何の品質項目が基準を下回ったのかを判断できるので、現物と照らし合わせて、読み取りエラーとなる原因に対して未然に対策する事が可能となります。
これにより、生産ラインを止める事無く、安定した生産ラインの運用が実現出来ます。
ISO で定められた印字品質情報
当社がリリースした印字品質検査機能搭載2次元コード固定式スキャナ「MVF-500」は、読み取ったバーコードデータと一緒にISOで定められた印字品質情報の出力が可能となっております。
マルチ機能2 次元コードスキャナ
また、MVF-500は、OCR機能も標準で搭載しており、バーコードだけでなく、文字で印字されたロットNoや製造記号などの読み取りも可能となっております。
その他にも、前号でご紹介した「PLCリンク機能」やスキャナ単体で複数台の接続を可能にした「マルチ接続ISOで定められた印字品質情報機能」。
さらに、リニューアルしたスキャナの設定ツールは、ユーザの使いやすさ、操作の簡単さを徹底的に追及し、スキャナの設定から、読み取り確認、印字品質情報の設定など直感的に操作可能なものとなっており、無償で提供しております。
もし皆様の生産現場で、「バーコードの読み取りエラーが発生している。」「読み取りエラーの原因がよくわからない。」「生産ラインに安定したバーコードシステムを構築したい。」などのお悩みがありましたら、当社営業担当までお気軽にお声掛けください。
実機によりデモンストレーションの実演も可能です。
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