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UHF帯RFID導入事例:
『リターナブルコンテナ管理での活用』
Vol.115
今号では、国際総合物流を手掛ける株式会社日新様に、ご導入頂きましたUHF帯ICタグによる「大型リターナブルコンテナ管理システム」をご紹介いたします。
同社の新サービスは、輸送用コンテナを折りたたみ式に替え、繰り返し使える「リターナブルコンテナ」として、環境への配慮と輸送コストの削減を目指しました。導入の目的でもある、出荷から回収までの徹底したコンテナの所在管理は、UHF帯ICタグの採用により無難に課題解決を実現した事例です。
株式会社日新様のご紹介
株式会社日新様は、1938年、日本の海の玄関横浜において港湾運送業者として発足し、ついで神戸、大阪、千葉の各港にも進出し物流の一翼を担ってまいりました。この間、わが国の経済発展とともに物流業界に対する社会のニーズも複雑かつ高度化し、ハード面だけでなく、ソフト面においても充実を迫られることとなりました。今日では、国内、海外23か国の拠点をネットワークに、国際複合一貫輸送業務を推進し、真のグローバル・ロジスティクス・サービス・プロバイダーを目指して、日々新たなビジネスモデルを追求している企業様です。
導入までの経緯
従来の運送形態は、商品を段ボールに入れパレットに積載し、目的地まで輸送していました。 段ボールはワンウェイで利用されるケースが多く、配送後は廃棄されるのが一般的でした。また、パレット回収のための輸送コストがかさみ、行方不明となったパレットの補充も、大きなコスト負担となっており、同社での“頭を抱える課題”となっていました。
リターナブルボックスの採用
使い捨てによるムダや、廃棄による環境への影響を極小化し、回収輸送コストの削減を目指す、同社の課題解決のために着目されたのが、キョーラク株式会社様のリターナブルボックス「タフパック」の採用でした。
タフパックは、「耐圧強度」と「軽さ」を兼ね備えた3層ダンボール構造で、世界各国の政府関係規格に代表される輸送包装規格に適合しており、パレット部も特許技術の「インナーリブ」により軽量ながら「高剛性」を実現し、曲げ強度は、従来品に比べ「約2倍」で、大型・重量物の輸送梱包に最適な商品でした。
さらに、使用後の段ボールとパレットは、折りたたんでネスティングが可能なので、回収時には往路の1/7の面積で輸送が可能となり、輸送コストの削減につながりました。
UHF帯RFIDシステムの採用
最後に残った課題は、リターナブルボックスの所在管理と、回収の徹底強化です。 日新様では、ユーザー企業様へ、個体単位で把握された正確な運送情報の提供や、配送・請求業務を日々行っています。それと同時に、出荷から回収までを徹底的にトレースして、所在不明のコンテナを削減する仕組が求められていました。
大型で且つ、大量のコンテナを積載して輸送、保管される日常業務に於いては、目視管理やバーコード管理では作業効率が悪く、確認漏れやチェックミスの懸念がありました。
そこで着目されたのが、離れた所から一括で読み取り可能な特長を持つ「UHF帯ICタグ」の採用でした。
リターナブルボックスの構成品となる、“パレット”、“ボックス”、”フタ“の、それぞれに資材IDが登録されたUHF帯ICタグを貼り付けました。
現場の運用時では、作業者が、高出力の当社製UHF帯RFID対応ハンディターミナルを持ち、出荷検品、回収管理、棚卸しの時にハンディターミナルをかざしながら巡回するだけで、資材ID情報が収集できるので、効率的且つ、正確なリアルタイム管理が実現しました。
今号ではUHF 帯RFID 活用の成功事例をご紹介させていただきましたが、・カゴ車管理、・パレット管理、・化学薬品の容器管理、・資産・計測器管理、・図書・資料管理、・駐輪管理などの業務でもUHF 帯RFID を活用することで、作業効率と管理精度が大幅に向上しております。
現場での改善課題や要望が御座いましたら、是非、当社営業担当まで、お気軽にお問い合わせください。
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