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『アプリケーション識別子(AI)の解説とご紹介』

Vol.112

 通常2次元コードやRFIDを読み取ってみると、数字やアルファベットの羅列が表示され、データの中身は関係者でなければ、どのような意味を示すデータなのかを判断する事ができませんよね?
そこで、市場に出回るバーコードやRFIDを企業やシステムが異なっても共通してデータ利用できるように規格化されたのが「アプリケーション識別子(以下AI)」なのです。

アプリケーション識別子とは・・・

 一般的にスキャナやリーダで2次元コードやRFIDを読み取ってみると、数字やアルファベットの羅列が表示されます。その表示データの中身は関係者でなければどのような意味を示すものか判りません。
 一個のコードやIDを異なるシステム間や企業間でも共通データとして伝達し利用するために、世界統一規格を目的としたGS1標準の識別コードとして使われているのが、アプリケーション識別子(Application Identifier)です。
 AI(エーアイ)と略して呼ばれており、様々な情報の種類とフォーマット(データの内容、長さ、および使用可能な文字)を管理する2桁から4桁の数字のことを表しています。商品コード、製造日、ロット番号などの各データ項目の先頭に付けて使用されています。

AI の種類

 現在、AIは120種類以上のデータ項目の識別番号が規定されています。
 データ項目に使用できる“文字の種類(数字、英数字、記号)”、“桁数(固定長・可変長)”、“記述形式”のフォーマットが決まっています。AIを使用する時にはこの規定されたフォーマットでデータを作成しなければなりません。
 間違ったフォーマットで作成されたバーコードをシステムで読み込もうとしても、データを正しい項目毎に切り分ける事ができず、データずれを起こした誤った情報としてエラーとなりシステムに正しく登録できません。

AI のメリット

◎企業間・システム間でスムーズにやりとりできる
 様々な情報をバーコード化し伝達する際、例えば「有効期限日」の表示が年・月・日の順もあれば日・月・年の順もあるなど順序や桁数がバラバラでは、企業間やシステム間でスムーズな情報交換ができません。AIを利用することにより、データ項目、桁数等が統一され企業間取引システムを正確かつ迅速に運用することが可能になります。

◎拡張性がある
 複数のデータ項目を自由に組み合わせて表示することができるため、独自フォーマットに比べて、データ項目の追加や変更、削除が簡単です。 
 AIには企業内のみで使用できる項目があります。当面は社内利用だけであっても前もってAIの仕組みを導入しておけば、将来取引先との間でバーコードにデータ項目の追加が必要になった時でも、システム投資が最小限で済み、迅速に対応することが可能です。

◎海外とのビジネスにも使える
 AIは、世界110か国以上が加盟するGS1が定めたグローバル標準です。国内に限らず、輸出入など海外との取引においてもそのまま利用できます。

AI が使えるバーコードシンボル

 AIが使えるGS1標準のバーコードシンボルは5種類あり、用途に応じて使用するバーコードシンボルが業界毎に標準化されています。

最後に

 前月、前々月号の2号に渡りGS1標準について紹介してきましたが、今月号のアプリケーション識別子(AI)の紹介を最後にGS1標準に関する一通りの概要解説を終わります。
 QRコードやRFIDの普及が広がる中、世界中のインフラや企業間で共通して利用するためのデータフォーマットや識別コードなどの標準化が、社会の重要な要求として益々盛んになってきています。
 一例を挙げますと、POSレジが普及する以前は、メーカー負担によって全ての商品にバーコードを印刷することなどは想像も付きませんでした。しかし、POSレジが世界中で爆発的に普及した結果、JANコードを印刷していない商品は世界中の小売販売から拒絶されてしまう時代の到来を迎えました。
 実際にPOSレジが世界中で普及できたのも、異企業、異国間でも共通して利用できる「世界標準の商品コード(JANコード)」をGS1の前身であるEAN/UPC団体が標準化し規格統一を策定したからなのです。
 今後、バーコード・RFIDの活用をご検討の際は、システムやハードウェアの性能だけを問題にすることなく、業界や海外取引での標準化を考慮してデータ構造やインフラ作りをする事により、拡張性の高い有効なシステム構築の実現が得られます。
 当社は自動認識機器の販売だけではなく、業界動向や標準化までも考慮した最適な自動認識ソリューションをご提案させて頂いております。
 ご不明な点については当社までお気軽にお問い合わせください。

流通業界に関連した主なAI
データ項目 AI番号 データ内容の定義と記述方法 フォーマット
GTIN 01 商品識別コード。ある商品またはサービスを国際的に一意に識別するための番号。長さは8桁、12桁、13桁、14桁がある。14桁未満のGTINをAI(01)により表現する場合、GTINの先頭に、必要分だけ0を足して14桁とする。 n2+n14
ロット番号 10 ロット番号、バッチ番号または加工処理番号等 (n2+an...20)
シリアル番号; 21 製品のライフタイムにわたりメーカーが設定した連続番号。シリアル番 号、追跡可能番号等 (n2+an...20)
GLN 410-415 グローバルロケーションナンバー。物理的な場所、企業やその部署などを識別する。請求先、配送先などを表すために使用される n3+n13
製造年月日 11 ISOのフォーマットYYMMDD n2+n6
品質保持期限日 15 消費するのに最適な品質が保たれる期日。賞味・消費期限。ISOのフォーマット YYMMDD n2+n6
有効期限日 17 有効期限、薬効期限等。期日を過ぎての使用に直接・間接のリスクがあることを示す。 ISOのフォーマットYYMMDD n2+n6
有効期限日時 7003 同一時間帯内でのみ移動する製品の有効期限を年月日に加えて時・分まで示す。  フォーマットはYYMMDDHHMM (n4+n10)
原材料参照番号 251 参照元となる商品などの番号(例:枝肉に対する固体識別番号など) (n3+n...20)
原産国 422 原産国をあらわす。ISO3166で指定された国コード3桁の数字を使用 (n3+n3)
原産国の地域コード 427 都道府県などの原産地を表すコード。ISO3166-2を使用する (n3+an...3)
リターナブル資産識別番号(GRAI 8003 パレットやカゴ台車、折りたたみコンテナなど物流で使用される搬送什器、容器の識別番号 (n4+n14+an..16)
資産管理識別番号(GIAI 8004 資産を管理するための識別番号 (n4+an...30)
企業内使用 91~99 企業が独自に決定し、その内部でのみ使用するデータ
(n2+an...30)

** フォーマットの“n”は数字であることを、”an”は英数記号を示す。また、n や an のあとの数字はデータ桁数を示す。数字だけの場合、固定長。”...”が前につくと可変長 ( 例:n...8 は数字の可変長データで、最大 8 桁まで)

技術情報誌 Flags(PDFデータ) 2014年9月号(608.53 KB)