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MONTHLY MARS TOHKEN SOLUTION NEWSLETTER
『タイ駐在レポート』
Vol.74
当社は昨年タイに現地法人との合弁会社「FREEWILL-TOHKEN Co.,Ltd.」を立ち上げ、タイの日系企業様を中心に2次元コードスキャナをベースとした自動認識システムの営業を開始いたしました。そこで、筆者は5月に営業支援を目的に訪問し、驚きと感心の連続の1ヶ月を体験してきました。 今月号は「Coffee Break調」にいろいろな角度から、最新のタイ現地レポートをお知らせいたします。
タイ王国に到着
成田から6時間のフライトでタイ王国のスワンナプーム国際空港に到着。現地時間で夜の11時でしたが、キャビンのドアが開いた瞬間に熱気と湿気がいっきに機内に押し寄せて熱帯地域への到着を身をもって知らされました。 (その後も在タイ中は冷房の効いた建物から外へ出るたびにメガネが真っ白になるのは困りものでした。)
空港内は非常にキレイで近代化がなされており、おおらかな南国のイメージはありませんでした。荷物を持って、さっそく片言のタイ語とメモを使ってタクシーに乗り込みました。
空港を出るとすぐに窓の外は真っ暗闇で、空港とのインフラの格差に、発展途上を感じました。翌日になってバンコク市内を走ると、走っている車のほとんどが日本車でベンツやBMWなどの高級車が少ない分、日本よりも日本車が多く走っていたのには驚きです。
近代的な高層ビルが立ち並び、イメージしていたタイとは大違いでした。しかし、近代ビルの合間に目を向けると、熱帯樹林と非常に古いアパートや建物が混在しており、昭和40年、50年初期の日本の高度経済成長時代の町並みが再現されているかのように見えました。さすが食糧需給率100%の国だけに、早朝から夜遅くまで歩道には飲食の屋台が立ち並んでいるのも国民性のたくましさを感じる印象的なものでした。
タイの日系企業
タイには以前から日系企業が数多く進出しているとは聞いていましたが、日系企業だけの電話帳でも3cm以上もの厚さがあり、6,000社以上もの企業が進出していることには改めて驚かされました。
バンコク市内から130Km圏内だけでも22もの工業団地が集中しており、その中でもおよそ60Km弱(東京―成田間)に位置する有名なAmataNakorn(アマタナコン)工業団地には450社以上の工場が密集し、大型スーパー、病院、学校なども併設され一つの町を形成しています。比較的にバンコクから近いので市内から通勤する人も多いと聞きます。
自動認識の普及
電化製品、自動車関連、EMS、加工食品など様々な工場に訪問させていただき、現状をお尋ねしましたが、自動認識の普及は10数年前の日本市場に似ており、2次元コードを活用した一気通貫の仕組みやトレーサビリティのニーズもまだまだ様子見といった感で、外的要因の圧力待ち状態でした。
昨今ではWorld Wideの基準としてトレーサビリティの要求はサプライチェーン全体に対して強まっている時代にあるので、今後は現地でも加速度的に自動認識技術が普及するものと見込でいます。現実に、オートモーティブ関係や電子部品関係の工場では2次元コードのダイレクトマーキングによる一気通貫の仕組みが既に導入されてきており、増え続ける完成品メーカー様からの2次元コードを付けて納品する要求に応えています。
従来からの安く数多く物を作るだけの単純生産だけで無く、品質管理や歩留り改善についてもニーズが高まっており、精密部品製造工場では静電対策(ESD)スキャナなどの引き合いが非常に増えてきています。
一方で、全社的近代化システムの導入は日本とは大きく違い、ローカルの作業者への教育や徹底が困難な理由から躊躇するケースが目立っています。
タイ最大手のコングマリット企業と呼ばれるCPグループの一社でFreewill Solutions社(SI会社)と当社は、昨年11月に合弁会社「FREEWILL-TOHKEN(以下FT社)」をバンコク市内に設立しました。
タイでは代理店や販売店経由で仕入れ販売されているケースが多く、設定や技術サポート、納期の不備などの問題でお客様への負担を強いる事が少なくありません。
FT社は、自動認識機器やシステム開発の専門スタッフで構成されていますので、日本で提供する東研の製品とサービスをタイでも同様に提供できる体制を整えており、印刷から読み取り、システム全体までの提案が可能です。
その上、FT社のローカルスタッフは日本語での対応も可能ですので日系管理者の要求と現場作業者の要望をシームレスにサポート致します。
タイでお手伝いできる関連工場様がありましたら是非当社担当営業までご紹介いただけると幸いです。
Freewill-Mars Tohken Co.,Ltd.【タイ(バンコク)】»事業所紹介はこちら
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