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『グローバル展開で 求められる新たなニーズ』

Vol.71

世界に誇るブランド=Made in Japan。コスト競争の激化で海外に製造拠点をシフトする企業であっても、この安心・安全の品質ブランドの維持は絶対に欠く事ができません。 今号では新たなニーズで誕生したグローバル展開に対応する2次元コードリーダを解説します。

究極のニーズは“現場を止めない”

近年では、製造拠点を海外にシフトして、安いコストを求める一方、企画、設計、品質など管理部門は国内に拠点を残し、世界に誇る「Made in Japan」のブランド・イメージを維持していこうとする企業が急増しています。そのため、世界各所に展開した製造拠点をリモートで管理する新たなインフラ整備のニーズが生まれてきました。
製造現場の致命的な課題は、生産ラインの停止です。国際競争を勝ち抜きながら、安心・安全社会の実現へトレーサビリティが求められ、電子部品や液晶の一枚一枚を個体レベルで管理するためのダイレクトマーキングも当たり前の時代となりました。生産ラインの高速化やマーキングの微細化など2次元コードを読み取る条件が益々厳しくなるにつれ、読み取りエラーの発生頻度も高くなり、都度、生産ラインを停止せざるを得ないため時間とコストに大きな損失を招く事になります。加えて全海外拠点に相応の技術者を専従させる事は難しく、技術者を派遣するにも国内と違い現場が遠方でコストと時間のロスが大きなネックとなるのです。
そこで求められる新たなニーズは、『現場を止めない』仕組みの構築となるのです。

現場を止めない仕組みのために

“2次元コードリーダで現場を止めない仕組みを構築する。”などと言うと、“たかがバーコードリーダで!”と一蹴される方もいると思いますが、自動化ラインはバーコードリーダからの情報をスタートとして現場のロジックが組まれている部分が多いのです。
その大役を担うバーコードリーダで読み取りエラーが発生すると、スタートとなる情報が入力されないので、最悪の場合はせっかくの高価な装置で構成されたラインが停止してしまうのです。
そこで読み取り能力は当然として“現場を止める原因とならないためには何が必要か?”を徹底調査した結果、次の4つの機能に着目しました。

【その1:ワークを止めない】

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従来では、2次元コードリーダで読み取りをする際、一旦ワークを止めてから読ませていました。ワークを止めるためには、ワークのトラッキングとスキャナのタイミング制御をPLCでプログラミングしなければなりませんでした。更に、ワークが停止する、もしくは停止させられる場所にしかスキャナの設置ができませんでした。
そこで、ワークを移動したまま読ませる事ができれば、生産ラインの生産性を向上させる事ができます。ワークを止めなければトラッキングやタイミング制御のプログラミングを大幅に軽減する事ができる上に、スキャナを設置しやすい場所に自由に設置する事が可能になります。

【その2:読み取りNGを出さない】

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スキャナを設置する際は、十分に調整され完全に読める状態になっているのが当然です。設置が完了して本稼動が安定した頃になって、大抵、読み取りNGが突然発生し始めるのです。何で順調に稼動していたのに突然NGが発生するのか?・・・原因は時間の経過と共に読み取り条件が徐々に変わってきている事にあります。
主な原因として、
① 印字の品質が悪くなった。
② 生産ラインの照度が大きく変わった。
③ 新製品でワークの素材が変更された。
④ スキャナの設置位置がズレていた。
などがあげられます。
これらの原因を発生する前に事前に察知できたらどうでしょう?最悪の読み取りNGとなる前に原因を解決してしまえば、ラインが止まる心配も、ラインアウトされる製品も無くなります。
現実として読み取りNGを100%防ぐ事は不可能ですが、NGの予告を察知できれば極力100%に近づけた安定した生産現場を構築する事が可能となるのです。

【その3:全てのスキャナ状態を集中監視】

製造拠点が各地に散らばり、膨大な広さの工場に展開した場合など、設置したスキャナの状態が一箇所で集中監視が可能ならば非常に効率が良いだけでなく、各現場に技術者を常駐させる必要が無く、また教育する必要もありません。加えて読み取りエラーが発生した時には、現場にあるスキャナからエラー時の画像と設定状態を入手し、リモートからエラーの原因を解析し、現場の作業者でも対応可能な明確な指示を送る事ができます。
前述の読取NG予告の察知と共に、国内の事務所に居ながら読み取りデータをリアルタイムにモニタリングする事が可能となるのです。
これにより必然と全拠点のグローバルなトレーサビリティの源流情報の収集まで一挙にできてしまうのです。

【その4:容易なメンテナンス】

導入時や運用が始まってからメンテナンスが如何に簡単か!」が現場の設備担当者にとって重要であり、安定した生産ラインを維持するための重要なポイントでもあります。スキャナにはピント、照明、読み取りシンボルの指定、画像処理など様々な設定が用意されており、マニュアルを見ながら手探りで最適な条件出しをする事はメーカーの担当者でも困難です。次に大口の導入や故障によるスキャナの入れ替えでは、スキャナに設定した内容を次のスキャナにも同じように設定を繰り返す手間がかかり、その上、その度にパソコンに接続して設定作業をしていました。
スキャナに対して最適に読み取るための設定が行えるか、簡単に視覚的に操作できる設定ツールがあれば作業の大幅な改善が可能です。設定後はUSBメモリでスキャナの設定内容をコピーできれば、パソコンは不要となるだけでなく設定ミスも防止でき、なんと言っても誰でもできる簡単・スピーディな作業となるのです。更にスキャナがLANで接続されていれば事務所にいながら全てのスキャナに対してリモートから設定変更が可能となり、現場に出向く手間を省けるのです。

待望の TFIR-317xシリーズ登場

東研では徹底的な調査を実施し現場からの声を集約し、前述の4つのニーズを発掘しました。  今回リリースした固定式2次元コードスキャナ「TFIR-317xシリーズ」には問題解決の機能、ツールが全て搭載され、 “小さい”、“安い”、“読み取りが良い”だけではなく現場の運用環境を最大限に考慮した仕上りで、初期導入時の性能優越だけでなく、 運用してからのメリットを考えると十分満足戴ける新製品です。

機器のデモンストレーション、価格、詳細についてのご質問等は当社営業までお気軽にお問い合わせ下さい。

技術情報誌 Flags(PDFデータ) icon_pdf_big.gif2011年3月号(1.85 MB)

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