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『食の安全を守る自動認識システム『前編』』

Vol.47

バーコードをはじめとする自動認識システムは、昔から食品の製造過程のあらゆるシーンで活用され、食の安全に寄与してきました。 今回は食品加工現場における自動認識技術の活用実態を踏まえトレーサビリティシステムについて紹介します。

食の安全はどのように守られているか

なぜ食品加工の多くの場面でバーコードシステムが使われてきたのでしょうか。昨今、ニュースなどで取り上げられることが多くなってしまった『食の安全』という言葉にすべてが表されています。
食品加工は消費者の健康と直結しています。大袈裟な話ではなく、製造ミスは消費者の生命に直結しているのです。『食の安全を守る』ことは食品加工会社にとっては何を置いても守らなければならない最重要項目なのです。
この「食の安全を守る』ために沢山の加工工場では2次元コード(バーコード)をキーとした自動認識システムが活躍しています。いささか話が飛躍しますが、食の安全を守るためにはつまり自動認識システムは食の安全を守ることもできるシステムということです。

トレーサビリティだけでは安全を守れない?

では『自動認識システム』がなぜ食の安全を守れるのか、説明していきましょう。食の安心・安全を守るために必要なことは決して多くありません。「指示された原料」を「レシピどおり」確実に生産し、その過程を「正確に記録」しておけば基本的に食の安全は守ることができます。
このようにお話しすると「うちはちゃんとトレーサビリティを確立して生産記録を収集しているから大丈夫」と考えられることがあります。しかし単に「生産履歴を収集する」トレーサビリティシステムを構築しただけでは食の安心・安全を守る事はできません。
例えば加工プロセスを経ることによって原材料の賞味期限を変更しないとならない場合があるとしましょう。
ところが作業者が間違ってこの変更を行わなかった場合、生産履歴を単に収集するだけではこのミスを見抜けない可能性があります。食の安全を脅かす危険は、これ以外にも加工現場には色々と潜んでおり、単に生産履歴を収集するだけでは取り除けない場合が多いのです。

食の安全を可視化する自動認識システム


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消費者の間にも定着した「トレーサビリティ」という言葉は、企業のリスクマネージメントやブランドイメージの向上に貢献します。一方、このトレーサビリティシステムを導入した生産現場では作業量が単に増え、その結果生産効率の低下や注意力の低下を招き食の安全を脅かす危険を作ったり、効率低下という逆効果を生み出したりする場合もあります。
2次元コードやバーコードをはじめとする自動認識システムは、自動認識の名のとおり物と情報を自動で認識させることができます。この仕組みを利用することによって作業者への負担や作業者による判断や認識を最小限にし、人が介在すればするほど発生する可能性が高い『ポカミス』や作業の習熟度が直結する『能力差による品質のバラつき』を削減することができます。また自動認識の技術はシステムのキーとして必要ですが、作業自体を制限するものではありません。つまり自動認識をキーとして自由にプロセスを設計できるとても自由度の高いものなのです。
また、「リアルタイム」かつ「正確な生産履歴」は情報の精度と鮮度を格段に向上させ、現在の状態を可視化することにつながります。このように2次元コードやバーコードのシステムがもたらすメリットが、ひいては食の安全を守ることになるのです。
自動認識を活用したシステムは、原材料が起点となります。そのためこの部分に2次元コードやバーコード、原産地表示、買味期限、ロット/シリアルナンバーなどを入れたラベルが必要となります。しかしながら、現実的には原材料メーカー全てで納入時にこのようなラベルを貼付していません。その為、加工工場で原材料を受け入れる時にいかに効率的かつミスのない仕組みでラベルを貼り付けるかが重要になります。

技術情報誌 Flags(PDFデータ) 2009年3月号(928.09 KB)