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『RSS/RSS合成シンボル、2009年の展望』

Vol.45

昨年9月から正式にスタートした「医療用医薬品のバーコード表示」。各業界・企業それぞれで準備や情報収集が進められてのスタートでした。 今回はスタートから4ヶ月経った昨年末までの状況を俯瞰しつつ、改めてRSS/RSS合成シンボルについて解説します。

「医療用医薬品のバーコード表示」スタートから4ヶ月 標準化の浸透具合は?

昨年9月から厚生労働省から通達されていた「医療用医薬品のバーコード表示」がスタートを切りました。当社でも毎月、RSS/RSS合成シンボルに関する説明会を開催し、多くの企業からのご出席を戴きましたが、スタート直後から爆発的に浸透したかといえば、決してそうではありませんでした。
以前、このFlagsでもRSS合成シンボルの導入に際して、3つの課題を取り上げました。その3つの課題とは、①RSS合成シンボルの規格の正しい理解とフォーマットの整合性、②RSS合成シンボルの印字品質、③医薬品そのものと印字されたRSS合成シンボルの情報の一致、です。
医療用医薬品のバーコード表示の標準化では表示対象が「調剤単位」となり、これまでよりも1段階細かいレベルでのバーコード印字(ラベルの素材や対象の材質などに起因する問題)をどのようにクリアするかがポイントになると考えられていました。各企業でもこの課題をどのようにクリアするかで、情報収集が活発になされたものと考えます。
9月以降、昨年末までの4ヶ月のあいだにRSS/RSS合成シンボル関連の機器を導入し、運用の開始に至った企業は、当初の予想ほどは多くなかったと考えています。事前の予想では市場規模で60億円程度の効果があるのではないかと考えられてきましたが、実際にはさまざまな機器類を合計しても20億円前後で終わったのではないかと推定できます。
理由はいくつか考えられますが、一番大きな理由は新しく始まる仕組みということもあって、実際の導入に関しては模様眺めの状態で推移してしまったと考えられます。
現在、RSS/RSS合成シンボルを取り巻く状況は、これまでに他業界でバーコード/2次元コードのシステムが導入され始めた状況と非常に良く似ています。バーコード/2次元コードによる管理システムは一気に導入が進むのではなく、最初は徐々に、静かに検討材料の収集が始まり、ある瞬間から爆発的に広がるのです。昨年末までの状況は機が熟すにはまだ間があったということなのでしょう。ではRSS/RSS合成シンボルが爆発的に広がるためのきっかけとはいったい何なのでしょうか?

2009年、RSS/RSS合成シンボルはこう進む

昨年末までの期間でRSS/RSS合成シンボル関連の機器類が一番多く導入されたのは医薬品業界 ―― 特に医薬品メーカーでした。次いで薬品の個別包装や箱を作る包材関係、特に印刷会社に導入する傾向が顕著に見られました。医薬品メーカーでの導入意識が高かった要因は、実際に投与される医薬品について、最も大きな責任を負うという「製造責任」に関するリスクマネージメントが念頭にあったものと考えられます。
2009年は昨年から引き続き、医薬品メーカーを中心となって導入が進んでいくでしょう。医薬品製造に関わる包材メーカー、印刷会社も医薬品メーカーの進捗度合いに比例して、実績が増大していくと推測できます。
また、医薬品メーカーに平行して、今年は実際の治療行為で使用される医療材料(人工骨やインプラント等)、人工心臓、ペースメーカーといった医療機器類へのRSS/RSS合成シンボル表示が進んでいくと予測されています。これら医療材料/医療機器は治療に関わるすべてのものが対象となるため、全部が一気に進むとは考えにくく、細分化されたカテゴリーの中で人命に影響を及ぼす可能性が高いものから順に進んでいくと考えられます。
そして医薬品、医療材料や医療機器類への浸透度が高まるとともに、一部の医療機関や卸企業の活用が始まると予測しています。すでに一部の国立病院では活用が始まっており、今年は医療機器/材料、体外診断薬、医療ガス等医療の安全・安心に向けた業界全体の取組みが広がる年だと推測します。

RSS/RSS合成シンボルについての注意点

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新しい規格が制定されたとき、いちばん混乱が起こりやすいのは、規格に合っていないシンボルを使ってしまうことで起きるものです。業界の中である一定の規格に沿って標準化が進められるためには、導入企業がその規格に正確に合致したシンボルで運用をしなければなりません。そうしないことには情報が正しく伝達されず、混乱を引き起こす要因にもなりかねません。ましてや今回の標準化作業は医療事故の防止を目的としているのですから、医薬品が正確・適切に投与・使用されるシステムにするためにも印字された内容への信頼性は不可欠なのです。
RSS/RSS合成シンボルを作る上で、注意しなければならない重要なポイントは印字品質です。RSS合成シンボルの2次元コード部分に使われるマイクロPDFには、コードに汚れがあった場合や破れ、かすれなどに対する復元機能が含まれています。しかしこの復元機能はQRコードなどと比べると誤り訂正レベル(復元率)が低いため、2次元コードスキャナで読み取る時点ですでに高い印字品質を保つことが必要になるのです。そのような理由もあって、当社ではプリンタについては高精細印字が可能な600dpiのプリンタをお勧めしています。
また、医療の現場では消毒などのためにアルコール類が頻繁に使われますので、かすれ対策はもちろん、アルコールなどに強いサプライ品を選定することも忘れてはなりません。
以上のような点に注意してRSS/RSS合成シンボルを作り、最終的に検証作業を行います。検証作業はアンプルにラベルを貼った状態のような製品の最終形態で、製造された医薬品と表示されたRSSコードが一致しているかどうかをチェックする必要があります。

技術情報誌 Flags(PDFデータ) icon_pdf_big.gif2009年1月号(1.6 MB)

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