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『ネットワーク上で2次元コードスキャナを使用する』

Vol.42

FAの現場では現在、数え切れないほどの2次元コード/バーコード関連機器が活躍しています。ネットワークが全地球的規模に広がった今、2次元コードスキャナの使われ方にも変化が出ています。 今回はネットワークと効果的な2次元コードスキャナの使い方についてご紹介しましょう。

ネットワーク上で2次元コードスキャナを使うとはどういうことか?

FAの現場で利用されているデータ通信のインターフェースには「ネットワーク(LAN)」をはじめ、「USB」、「RS-232C」、「CC-Link」、「DeviceNet」など、さまざまな種類があります。USB/RS-232Cは装置の周辺機器用のインターフェースとして使用され、CC-link/DeviceNetなどは製造現場のシーケンサーなどの大規模な通信インターフェースとして、用途に合わせて利用されています。

2次元コードスキャナーをはじめとする自動認識機器の場合、取得したデータをホストとなる上位の機器へ受け渡すことが主要な目的となるので、パソコンやPLCなどホストとなる上位機器に接続が可能な「RS-232C」や「USB」が通信のためのインターフェースの主流になっていました。

RS-232CやUSBの場合、通信距離は2mから15mが限界になるため、距離の制約上、2次元コードスキャナーは常に上位機器の近くに設置する必要があります。したがって生産管理サーバーのように全体のデータを収集する機器にデータを送るためには、現場のパソコンやPLCを経由しなければならず、各工程からのデータを収集するためには導入コストがかさむという問題がありました。

また、2次元コードスキャナの導入時や動作状況を確認するためには設置されている現場に出向いて直に設定や 確認をする作業が必要となるために非常に多くの人手と時間を費やさなければなりません。

ネットワーク上で2次元コードスキャナーが利用できるようになると、工場内に張り巡らされているネットワークのどこからでもアクセスできるようになるので、公衆回線を経由することによって遠隔地からの設定や監視なども可能になります。ネットワーク上で2次元コードスキャナーを使うということは、コストの削減と人的な労力の軽減に直結しているのです。

効率的にデータを収集するために

従来、FAの現場での自動認識機器は製造ラインの自動化や効率化の目的で、装置やPLC、パソコンなどの設備の一部として利用されるケースが多く見られました。2次元コードスキャナーのすぐ側には必ずパソコンなどがあるのが普通の光景でしたので、通信距離も数メートルで十分だったのです。

しかし、日々技術革新が進み、企業間の競争が世界規模に激化している半導体や液晶工場の製造現場では、急激な需要の波に対応するためにさらなる自動化と効率化が求められ、工場の増設でも最短工期での稼動・立ち上げが欠かせなくなっています。

製造現場で蒐集されるデータは現場単位での活用が中心でしたが、現在ではトレーサビリティの確立に不可欠な情報として、欠かさず集積するシステムを構築することが必要になっています。

このようなニーズに対応するためには、それぞれの装置をバラバラに配置するのではなく、装置一つ一つから効率よく情報を収集する仕組みが欠かせません。

現時点で、最も効率的な方法は一箇所から『装置の設定』、『情報の集積』、『状態の監視』が行えるようにすることです。つまりそれが現場に点在する各装置をネットワーク上で利用できるようにすることなのです。

ネットワーク対応2次元コードスキャナーの導入事例

前号で紹介したようなフラットパネルディスプレイの工場では、マザーガラスのサイズがさらに大型化し、第8世代で2.2m×2.4m、最新の第10世代では2.8m×3mとなっています。厚みも僅か0.7mmと非常に薄くなっており、製造工程内の装置間の搬送は機械で自動化されています。

マザーガラスの投入から組み立てまでの場面で、装置への搬入時と排出時には基板のIDを読み取るための固定式2次元コードスキャナが据付けられています。設置数の多い工場では数百台の2次元コードスキャナが取り付けられます。

工場の建設は早期立ち上げが命題となっており、生産ラインの設備も短期間で設置・稼動しなければなりません。当然2次元コードスキャナも短期間で設置・調整し、安定した読み取りが行えるよう確認をすることが必要になります。

従来の固定式2次元コードスキャナでは、設置場所へPCを持ち込んで調整する必要があったので、短期間での読み取り調整と確認作業には、非常に大きなマンパワーとコストが必要でした。


そこで新型の固定式2次元コードスキャナーTFIR-3151/NETは、従来のRS-232Cインターフェイスの他にLAN(100BASE-T)インターフェイスを実装しています。

ネットワークポートの搭載で工場内に張り巡らされているイーサネットに接続が可能となり、ネットワーク上のどこからでもアクセスできるようになります。工場内に平行して設置されている2次元コードスキャナーをネットワークで結べば、メンテナンス用のPC一台ですべてを一元管理することが可能になります。

管理可能なデータは読み取り品質データ、読み取り画像、機器設定などをさまざま。ネットワークを経由しての一元管理によって、設置現場に出向かなくても事務所内からの調整ができるため、作業工数の大幅な削減が期待できます。

また、各工程の読み取り品質データを速やかにIDマーキング装置(レーザーマーカー)へフィードバックすることによって、マーキング品質の安定化にも貢献することができます。

2次元コードスキャナーにネットワークポートを搭載して、ネットワーク上で使えるようにするだけで、このような作業効率の改善が実現するのです。

技術情報誌 Flags(PDFデータ) icon_pdf_big.gif2008年10月号(921.94 KB)

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