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『正しいマーキング装置の選び方(ガラス素材編)』

Vol.41

北京五輪の期間中はテレビを通じてさまざまな競技を観戦した方も多いと思います。量販店では五輪開幕前から華やかなテレビ商戦が繰り広げられていました。昨今の流行である液晶・プラズマテレビもバーコードと無縁ではありません。 今回はテレビ製造に欠かせないフラットパネルのディスプレイを取り上げ、ガラスなどの素材へのダイレクトマーキングをご紹介します。

フラットパネルディスプレイはどうやって作られる?

フラットパネルディスプレイ(以下、FPDと略します)と一口に言っても、実際には「LCD」「PDP」「有機EL」といった種類があります。それぞれに特徴があり、製造方法も違いますが、これらの製造工程は大きく分けて5つのほどに分類されます。

マザーガラスにIDを印字する

ではバーコード/2次元コードはこのような工程でどんな役割をしているんでしょう。近年、FPDの製造工程では生産効率を高めるために年々マザーガラス基板の大型化が進んでいます。この大型化は言うまでもなく、マザーガラス基板から切り出せる液晶モジュールの数量を増やし、生産効率を上げようという考えによるものです。第10世代と呼ばれる最新のマザーガラスでは、2.8m×3mもの大きさにまで大型化が進んでいます。
例えばテレビの製造に使われるマザーガラスは、製造工程内の搬送のほとんどが自動化されており、工程内の装置自身による製品の判別/処理が必要となります。ここで登場するのが2次元コード。マザーガラスに識別用のID用の2次元コードを印字し、工程間を搬送するたびにIDを認識させます。
また品質管理面やトレーサビリティの観点からも、マザーガラスから切り出される大量の液晶基板の製造履歴や検査履歴の確保は非常に重要で、IDのマーキングはマザーガラスだけではなく、多面取りする個々の液晶基板にも個別のIDがマーキングされています。

ガラス素材へのマーキングに必要なノウハウとは

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電子部品のプリント基板への2次元コードのダイレクトマーキングはポピュラーなものになっています。しかしガラス素材へのマーキングでは方法が異なり、マザーガラスへのIDマーキングでは高度なノウハウが必要になります。

まずガラスは透過しやすい素材です。しかもマザーガラスの厚さは1ミリ以下。刻印時に起きるひび割れ(クラック)のように、生産性・品質の両面で解決しなければならない課題もあります。当初、透過してしまうガラスに対してマーキングする場合は、CO2波長(10.6マイクロメートル)のガスレーザーを使用することが一般的でした。

このCO2レーザーはガラスに対して吸収率が良く、きれいなマーキングが可能とされていましたが、吸収性の良さが逆にクラックを引き起こすことにつながり、生産性と品質面の課題を解決するには至りませんでした。

近年ではそれらの問題をクリアするために、通常のYAGレーザー波長(1.06マイクロメートル)を半分にした「グリーンレーザー」と呼ばれる2倍波(0.53μm)のレーザーが開発され、クラックの問題を回避し、なおかつ微細な加工が可能となっています。しかしこの2倍波はほとんどガラスに吸収されないため、より刻印するためには高出力のレーザーと、レーザーマーカーを制御する高度なノウハウが必要となるのです。

FPD製造工程でのマーキング成功のカギ

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FPD製造工程にIDマーキングを導入するためには、他のダイレクトマーキングとは違う非常に高度なマーキングのノウハウと、マーキングされた2次元コードの読み取り両方のノウハウが必要となってきます。つまり導入に向けては刻印と読み取り両面から検討する必要があり、安定したIDマーキングを実現するためには仕様面からの機器の選定だけ無く、刻印と読み取り両面から提案できるメーカーを選定することが成功のカギとなります。

技術情報誌 Flags(PDFデータ) icon_pdf_big.gif2008年9月号(716.99 KB)

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