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『あなたのニーズは?(ハンドヘルド編)』

Vol.06

過去5回にわたって2次元コードについての説明やアプリケーションを紹介してきましたが、 今回は製造現場でいちばん使用頻度が高いハンドヘルドタイプの2次元コードリーダーを、 実際のアプリケーションと弊社の製品を例に徹底解説。

まだ普及途上の2次元コード

2次元コードについてはこれまでにも何度か紹介してきましたが、最近のQRコードを利用したアプリケーションの広がりには目を見張るものがあります。 雑誌や駅のポスターなど広告への露出が増えたこともあって、日本では『2次元コード=QRコード』というイメージが定着している感じもあります。 しかし世界的に見ればQRコードの普及率はそれほど高くはなく、DataMatrixやPDF417の方がずっと一般的で、実際にさまさまな場所で使われてもいます。 日本でも電気メーカーや電子機器メーカー、部品メーカーなどではDataMatrixが中心的に使われており、自動車産業でも採用の動きが各所で広がっています。

産業界では我々の生活に2次元コードが入ってくる数年前からすでに2次元コードの採用を始めていました。その大きな理由は、 (1)バーコードに比べて数倍・数十倍以上の情報を入れられる(漢字なども実用レベルで100文字くらい盛り込むことができます)、 (2)バーコードと同じ情報であったら極端に印字スペースを小さくできる(場合によっては数ミリ角も可能)、 という2次元シンボルの代表的な特徴で、従来のバーコードよりもはるかに効率の良いシステムを構築できることに気が付いたためです。

それでは、この2次元コードはどのような場所でどのように使用されているのでしょうか? 弊社のハンドヘルド型2次元コードリーダーのタイプと併せてご紹介します

2次元コード利用の実態

まずは、ハードディスク製造工場でのトレース管理を見ていきましょう。

ハードディスク製造工場でのトレース管理では、ESD(帯電防止)処理がされている高分解能のタイプのスキャナーが非常に多く使用されています。 帯電防止タイプが選ばれる理由は、 製造工程において静電気によるハードディスクの損傷に注意する必要があるためで、高分解能タイプ(=極小化した2次元コードを使用している) が選ばれるのは、ハードディスクの小型化により印字スペースを確保するのが大変難しいためです。

ハードディスクは年々、小型化・大容量化が進んでいますので、ハードディスク製造工程でESD・高分解能タイプのスキャナーの需要はこれからますます増える と考えられます。

次にご紹介するのは、セル生産方式での電子機器製造工程です。この工程もハードディスクと同じように小型サイズの製品が多いので、スペース効率の 良い2次元コードが多く利用されています。また、短いライフサイクルの製品を製造することの多いセル生産方式の製造現場では、他の製品を製造する現場にも転用が効く、 フレキシビリテイの高いハンドヘルド型2次元コードリーダーが使用されています。ここでもハードディスクと同様、ICなどに対する静電気対策には敏感で、 ESD・ 高分解能タイブが多く使用されています(製造品目によっては標準分解能タイプも数多く使用されています)。

次は、 自動車部品メーカーの出荷管理の例です。

現在、 自動車メーカーがこぞって行っているグローバル規模でのトレーサビリティ導入にともない、 納入業者に対しても2次元コードを使用したトレース管理・納品を要求する例が増えてきています。 多くの場合、製造工程でもすでに2次元コードが使用されていますので、出荷管理での2次元コードの導入に関してはアレルギーの少ない業界と言えます。 実際の作業現場は埃や油など、使用環境が厳しいこともあり、業界最高水準の耐環境性能(IP64)を持つ弊社のTHIR-3000Nタイプが多く採用されています。

最後に、 これまでとはまったく違う業界の例として食品加工工場のケースをご紹介します。

この工場では、製品製造過程において原料投入の誤投入防止を目的として2次元シンボルが使用されています。 各原材料に付帯している2次元コードの中に必要情報(入荷日・投入タイミング・原材料の詳細など)を入れ、 投入時に2次元コードリーダーで読み取ることによってホストコンピューターにある製造予定と合致させます。 これにより万が一予定と違うものを投入したときは、NGサインが点灯し作業者はNGを認識できる仕組みとして使用されています。 食品加工工場も、粉塵が舞っていたり、水分が多い環境であったりするため、自動車関連業界と同じくIP64を持つTHIR-3000Nタイプが好まれています。

さまざまなニーズに応える当社のハンドヘルドシリーズ

このように弊社のTHIR-3000シリーズは、3種類の通信インターフェースを持ち1次元バーコード(幅広バーコードも含む)・ 2次元コードを問わず安定した 高速読み取りを提供しています。また、 なるべく多くの業種や現場でご使用いただけるよう、2種類のボディを用意して、ユーザーのニーズや好みにも対応しています。 たとえば業界最高水準の耐環境性(IP64)を備えつつ、従来の現場作業機の常識を覆すスタイリッシュなボディを持つTHIR-3000Nシリーズは、 作業環境が厳しい食品業界や自動車・自動車部品業界で、その堅率さが好評を得ています。

新型のTHIR-5000シリーズは、電機電子機器部品製造業界で評価の高いシリーズの後継機として、標準/高分解能のタイプに加え、ESD(帯電防止) およびクリーンルーム対策(カーボンフリー)が施されたタイプも用意し、ユーザーのハイレベルな要求にも応えられるものになっています。 また次世代の自動認識技術の柱と言われるRFタグについてもISOで規定された13.56MHz帯の3タイプのタグのほか、半導体業界で多く利用されている134.2kHz も サポートし幅広いニーズに答えています。

技術情報誌 Flags(PDFデータ) 2005年10月号(1.43 MB)

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THIR-6000-ESDシリーズは電子デバイスなど、静電気に対しての対応が要求される場面に応えた2次元コードリーダーです。これまでのカーボン系樹脂によるESD対策では解決できなかった表面抵抗値のばらつきや発塵の問題も、THIR-6000-ESDシリーズでは10の5乗Ω~10の6乗Ωに均一化し、発塵低減も実現しました。加えて小型・軽量ながら、耐久性とIP64の堅牢性を兼ね備え、センシティブな製造現場では理想の2次元コードリーダーになっています。
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