2次元シンボルとは

2次元シンボルが開発されてきた背景には「小さくしたい」「情報を増やしたい」「バイナリ情報もコード化したい」「汚れても確実に読みたい」等のニーズから生まれたものです。
1980 年代後半頃からバーコードを積み上げたスタック型の2次元シンボルとしてCode49,Code16,PDF417 等が開発され、1990 年代に入り、マトリックス型のVeriCode,DataMatrix,MaxiCode,QRCode,AztecCode 等が開発されました。
現在ではパブリックドメイン化された多くの2次元シンボルはISS(International Symbology Specification)及びANSI (米国規格協会)になっています。ISO(国際標準化機構)でもSC31 部会で2次元シンボル規格の認定作業を進めています。 2次元シンボルはバーコードの不足部分をカバーするだけではなく、新しい分野の利用拡大が行われ、本格的普及期に入るとともにコンピュータシステムの入力ツールとして役割がより拡大しています。

2次元シンボルの特徴

1.大容量のデータを入れることができます

バーコードと比較すると、同じ面積で約100倍のデータが入り、面積次第で英数字なら4000字以上、漢字でも1500字以上のデータが一つのコードで表せます。→2次元シンボルを作成する時に漢字やひらがな、カタカナ、全角文字のアルファベット、数字、記号などを含める場合の注意点

2.面積を非常に小さくすることができます

同じデータサイズならバーコードの100分の1のスペースにできます。またCO2、YAG等のレーザーマーカーやドットピンマーカーで、プリント基板や金属製品への直接印字も可能です。

3.悪条件に強いという特徴があります

バーコードと違って、コードの一部が汚れたり消えたりしても、2次元シンボルならデータを修復して読取が可能です。

4.360度、どの方向からでも読み取れます

バーコードの読み取りが一方向だったのに比べ、2次元シンボルはカメラで読み取るため、360度どの方向からでも読取が可能です。


代表的な2次元コード

DataMatrix(ECC200)

DataMatrix(ECC200)

○情報の種類:フルアスキー(128字)/バイナリ(かな、漢字、図形、画像)
○情報量:バイナリ2000バイト
○標準化動向:自動車部品工業会、米国規格協会など


QRCode

QRCode

○情報の種類:フルアスキー(128字)/バイナリ(かな、漢字、図形、画像)
○情報量:バイナリ3069バイト
○標準化動向:日本国内で最もポピュラーなシンボル


PDF417

PDF417

○情報の種類:フルアスキー(128字)/バイナリ(かな、漢字、図形、画像)
○情報量:バイナリ1108バイト/ フルアスキー1850字 数字2725桁
○標準化動向:電子工業会など


GS1合成シンボル

○情報の種類:英数字 ※CC-Aタイプ
○情報量:英数字56バイト ※CC-Aタイプ
○標準化動向:日本製薬団体連合会など


MaxiCode

○情報の種類:フルアスキー(128字)/ラテンアルファベット
(128字)
○情報量:フルアスキー / ラテンアルファベット93字 数字138桁
○標準化動向:国際物流標準ラベルなど