代表的なバーコードの種類(国際規格)

バーコードは、コンピュータをはじめとする各種情報機器への自動入力手段として開発されました。
その後、コンピュータの躍進的な進化に伴い情報入力のスピードや正確性への要求が強まり、バーコードの利用が全世界に普及したのです。 バーコードのほとんどはアメリカで開発され、特に流通業界のPOS(Point Of Sales:販売時点管理)で先進的に用いられ、ヨーロッパに展開し、世界共通の製品コードが誕生しました。
数字だけでなく“英文字や記号も表現したい”と言うニーズや、“もっと小さく印刷したい”などのニーズにより、過去、数十種類が発表されましたが、現在、国際規格となっているのは下記の5種類です。

JAN/EAN/UPC(共通商品シンボル)
Interleaved2of5(共通物流コード)
Code39(汎用的な産業用シンボル)
GS1 DataBar(省スペースシンボル)
Code128(汎用的なフルアスキーシンボル)


・JAN/EAN/UPC(共通商品シンボル)

・JAN は、1978 年に流通業界の共通商品シンボル用としてJIS-X-0501 で規格化されました。
・JAN には13 桁の標準バージョンと8 桁の短縮バージョンがあり、先頭の2桁は日本の国コード(フラッグ)として
“45”または“49”が入ります。

○キャラクタセット:数字(0 ~ 9)
○シンボルキャラクタ:1キャラクタを7モジュールで構成
○チェックデジット:モジュラス10 /ウェイト3


・Interleaved2of5(共通物流コード)

Interleaved2of5(共通物流コード)

・Interleaved2of5 は、1987 年に標準物流シンボル(ITF14/16)としてJIS-X-0502 で規格化されました。
・シンボルキャラクタが5 本のバーと5 本のスペースで2 キャラクタを表現し、キャラクタ間ギャップのない連続型
ですのでシンボル長を短くする事が出来ます。
・シンボル構成がシンプルなので誤読の可能性が高く、チェックデジットの使用を推奨します。
・Interleaved2of5 としてのシンボル規格では桁数フリーですが、現在、標準物流シンボルとしてITF16 の使用は廃止
され、JTIN としてITF14 を使用する事となっています。

○キャラクタセット:数字(0 ~ 9)
○シンボルキャラクタ:2キャラクタを10モジュールで構成
○チェックデジット:規定無し


・Codabar(汎用的な数字用シンボル)

Codabar(汎用的な数字用シンボル)

・Codabar は、1972 年に開発され、日本ではNW-7 の名称でJIS-X-0503 で規格化されました。
・比較的単純なシンボル構成により高精度な印字が要求されません。
・宅配便の配送伝票、図書館の貸出管理、血液銀行などで採用されております。

○キャラクタセット:数字(0 ~ 9)、記号(-、$、:、/、.、+)スタート/ストップコード(A、B、C、D)
○シンボルキャラクタ:1キャラクタを7モジュールで構成
○チェックデジット:規定無し


・Code39(汎用的な産業用シンボル)

Code39(汎用的な産業用シンボル)

・Code39は、1975年に開発され、日本ではJIS-X-0503で規格化されました。
・比較的単純なシンボル構成により高精度な印字が要求されません。
・シンボルキャラクタのバー構成が多いのでシンボルが長くなります。
・英数字も使用でき信頼性も高い事から、主に産業分野の作業指示票や現品ラベルに使用されております。

○キャラクタセット:数字(0~9)、記号(-、$、/、.、+、%、スペース)   英字(A~Z)、スタート/ストップコード(*)
○シンボルキャラクタ:1キャラクタを9モジュールで構成
○チェックデジット:モジュラス43


・GS1 DataBar(省スペースシンボル)

GS1 DataBar(省スペースシンボル)

・GS1 DataBarは、1999年にUCC/EANが、スペースが足りず共通商品シンボル(JAN)が印字できない課題を解決するために開発した省スペースシンボルです。
・GS1 DataBarは、13桁の共通商品シンボル(JAN)の前にパッケージインジケータ1桁を付加したもので、14桁の商品コードは、GTIN(Global Trade Item number)と呼ばれ、今後、共通商品シンボルと同様に世界標準の商品データベースとしての使用が検討されています。
・GS1 DataBarは、様々な用途に対応するためにRSS-14/トランケート/スタックド/オムニダイレクションとバリエーションが用意されています。

○キャラクタセット:数字(0~9)
○チェックデジット: モジュラス79


・Code128(汎用的なフルアスキーシンボル)

Code128(汎用的なフルアスキーシンボル)

・Code128は、1981年にパソコンの入力対応と言う要望のため開発されたバーコードで、アスキーコードの128のキャラクタを表現出来ます。
・情報化密度が高く、信頼性も高いことから、共通商品コードの補足コードにUCC/EAN128として採用されJIS-X-0504で規格化されました。
・近年では産業分野でも広く使用されております

○キャラクタセット:ASCII128文字、ファンクション(FNC1~FUNC4) コードセット(A,B,C,Shift)、スタートコード(A,B,C)
○シンボルキャラクタ:1キャラクタを13モジュールで構成
○チェックデジット:モジュラス103